今回の記事は、「『秒速5センチメートル』ってどんな映画なんだろう…?」と気になっている方向けに書かれています。
『秒速5センチメートル』は、『君の名は。』で一躍有名になった新海誠が監督をした作品。新海誠の作品には圧倒的な映像美が演出されており、日本アニメ界で随一だと言われているんですよ。
『秒速5センチメートル』の基本的な情報だけなく、筆者が実際に視聴した感想も交えた、本作のおすすめポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
『秒速5センチメートル』の基本情報
まずは、『秒速5センチメートル』の基本的な情報からお伝えします。
- 映画公開日:2007年3月3日
- 監督:新海 誠
- 製作:伊藤 耕一郎
- 脚本:新海 誠
- 原作:新海 誠
- 制作総指揮:川口 典孝
- 制作会社:コミックス・ウェーブ・フィルム
- 配給:新海クリエイティブ
- 主題歌:山崎まさよし 『One more time, One more chance』
- 上映時間:63分
- 制作国:日本
本作は、惹かれ合う男女の気持ちの変化を、「桜花抄(おうかしょう)」、「コスモナウト」、ならびに「秒速5センチメートル」の3つのストーリーを合わせた連続短編アニメーション映画となっています。
3つ目のストーリーのタイトルである「秒速5センチメートル」が、そのまま映画のタイトルになっているということですね。
ちなみに、本作における「秒速5センチメートル」の意味は、桜の花びらがゆらゆら地面に落ちるスピードのことを指しています。63分と比較的短い映画なので、サクサクみることができますよ。
『秒速5センチメートル』のあらすじ
映画『秒速5センチメートル』は、以下の3つのストーリーから構成される連作短編アニメーション映画です。
- 第1話:「桜花抄」
- 第2話:「コスモナウト」
- 第3話:「秒速5センチメートル」
ここでは、第1話の「桜花抄(おうかしょう)」のあらすじを簡単に紹介します。
東京の小学校に通う遠野貴樹と篠原明里は、体が弱く本好きという共通点から、仲良しになります。
楽しく過ごしていた二人ですが、明里は小学校卒業と同時に栃木へ転校することに。それでも、文通で二人の交流は続いていました。
しかし、今度は貴樹が、親の転勤に伴い鹿児島へ引っ越すことになります。
会えなくなると焦った貴樹は、明里に会いに行くのですが、約束の日は猛吹雪で電車が止まってしまうのです…。
『秒速5センチメートル』の主な登場人物と声優
ここで、『秒速5センチメートル』の主な登場人物と声優について紹介します。
遠野 貴樹(CV.水橋 研二)
「桜花抄」「秒速5センチメートル」の主人公。本を読むことが好きで、同じような境遇の篠原 明里と両想いになります。なお、貴樹は「コスモナウト」でも登場しています。
篠原 明里(CV.近藤 好美/ 尾上 綾華)
「桜花抄」で登場し、貴樹の初恋の相手にあたる少女。内気な性格の明里ですが、そんな明里をいつも守ってくれる貴樹に恋心を抱きます。なお、「秒速5センチメートル」では、社会人となって再登場します。
なお、声優は第1話「桜花抄」では近藤 好美、第3話「秒速5センチメートル」では尾上 綾華が担当しています。
澄田 花苗(CV.花村 怜美)
「コスモナウト」の主人公。他の男子生徒とは、どこか雰囲気の違う貴樹にずっと恋心を抱いています。いつも、部活が終わる貴樹を待って、一緒に帰宅することを楽しみにする高校生です。
3つのストーリーについて。描かれている視点が違う。
本作は、第1話「桜花抄」、第2話:「コスモナウト」、第3話「秒速5センチメートル」から成り立っています。これらの作品は、それぞれどのような関係があるのかを簡単に説明しますね。
第1話:「桜花抄」 小学校6年生〜中学1年生編
第1話は、主に遠野貴樹の視点で描かれており、篠原明里への恋心を中心にストーリーが進んでいきます。
第2話:「コスモナウト」 高校3年生編
第2話は、澄田花苗の視点で描かれており、遠野貴樹への片想いの様子が中心に話が進んでいきます。なお、篠原明里は遠野貴樹の回想の中だけで登場します。
第3話「秒速5センチメートル」 社会人編
第3話は、再び遠野貴樹の視点で描かれており、篠原明里への恋心を拭い去ることができずに、引きずる様子が描かれています。
すべての話で、しっかり登場するのは遠野貴樹です。遠野貴樹の心情を、彼の視点と澄田花苗の視点の両方から、描いています。
さすが新海誠監督!圧倒的な映像美に見惚れる!
ここからは、筆者の感想も交えた、本作のおすすめポイントを3つ紹介します。1つ目のポイントは、その圧倒的な映像美に見惚れてしまうことです。
ひと目見たら、普通のアニメーション映画とは違うことが、素人にもわかるくらいです。
実写と区別がつかないくらい美しい風景と自然描写。そして、普段目にするものがとても細かく描写されており、アニメーションであることを忘れてしまいそうになります。
新海誠監督が、背景画にどれほどこだわっているかは、『秒速5センチメートル』を実際に見て確かめてみてください。
「せつない」「すれ違い」を随所で感じる
『秒速5センチメートル』の2つ目のおすすめポイントは、「せつない」「すれ違い」を随所で感じる物語であることです。
新海誠作品のもう一つの特徴は、思春期の男女のすれ違いをとても上手に演出していること。3つのストーリーがどれも、視聴者の琴線に触れる切ないものばかりです。
筆者はこの映画を見た時に、「この演出どこかでみたことある…?」と感じる場面がありました。というのも、新海誠作品である『君の名は。』でも、男女のすれ違いを中心に描いていたからです。
『君の名は。』と似通った展開を見たときに、筆者は「『秒速5センチメートル』が原点だったんだ!」と感じました。
表情だけでなく、周りの風景が登場人物の心情変化を演出している
『秒速5センチメートル』の3つ目のおすすめポイントは、表情だけでなく、周りの風景が登場人物の心情変化を演出していることです。
大抵の映画の心情は、その表情やボイスで表現することが多いもの。しかし、本作では、自然風景のおだやかさや荒々しさが、登場人物の心情や心の距離感を巧みに表現しています。
単に、映像がきれいなだけではなく、その絶妙な人物と背景のバランスで、見るものの心を動かす繊細な作品です。
『秒速5センチメートル』の映画レビューサイトの評価
ここで、『秒速5センチメートル』の評価を映画レビューサイトから確認してみましょう。
Filmarks映画 3.5点
新海誠さんの作品の中では1番好きな作品
3部ともに登場人物達のリアルな感情がとても共感でき、とても胸がきゅーーーってなった。やっぱりなんといってもラストシーンは個人的にはとても考えさせられ好きだった。
山崎まさよしさんのone more chance one more timeがベストマッチすぎてあそこでめっちゃ泣けるし、余韻の残り具合がヤバすぎた!
新海誠といえばラッドってなりがちではあるが、曲と映画のマッチ具合はこの映画を超えるものはない。
出典:https://filmarks.com/movies/22736/reviews/101254082
Filmarks映画では、5点中3.5点と高評価。主題歌で使用されている『one more chance one more time』に感動したとの感想がありました。
『one more chance one more time』は、多くの映画やCMでタイアップされている名曲ですよ。
映画.com 3.4点
よくある「初恋は実らない」話だけれども、画像の繊細さ・美しさは半端ない。しかし、男は引きずるよねぇ、女はさっさと前をむいて進んでいくのに…
出典:https://eiga.com/movie/56096/review/02085843/
映画.comでは、5点中3.4点とこちらもまずまずの評価です。新海誠監督の映像美に魅了された人が多いようですよ。
また、失恋に対する男女の捉え方の違いが色濃く出ているとの感想もありました。
『秒速5センチメートル』をインターネットで視聴する方法
ここで、『秒速5センチメートル』をインターネットで視聴する方法を紹介します。レンタルする方法もありますが、その都度レンタル料を支払う上に、視聴期限があるのでなにかと面倒です。
しかし、インターネットできる動画配信サービスであれば、定額料金を支払うことで、期限を気にすることなく何度でも視聴することができます。
『秒速5センチメートル』が視聴できる動画配信サービスは以下のとおりです。
動画配信サービス | 月額料金(税込み) | お試し期間 |
dTV | 550 円 | 31日間 |
U-NEXT | 2,189円 | 31日間 |
FOD | 976円 | 14日間 |
Hulu | 1,026円 | 14日間 |
どれも、無料期間が用意されているので、登録するだけで無料視聴することができますよ。
映像美に優れた『秒速5センチメートル』を見てみよう!
今回の記事では、新海誠作品である『秒速5センチメートル』の基本的なことから、筆者の感想を交えた、本作のおすすめポイントを紹介しました。
「さすが新海誠の作品!」と思わせるような、映像美には誰もが魅了されるに違いありません。
新海誠作品である『君の名は。』や『天気の子』にハマったという方はぜひ、『秒速5センチメートル』を視聴してみてください。
きっと感動すること間違いなしです!最後まで、記事を読んでいただきありがとうございました。