2005年に公開されたアニメーション映画『ティム・バートンのコープスブライド』。そもそもコープスブライドという日本人には聞き覚えのない言葉から、どういう映画か想像することすら難しい方もいるでしょう。
この映画は巨匠ティム・バートンの独特の世界観が反映された19世紀ヨーロッパが舞台となっている作品です。今回は『コープスブライド』の魅力を徹底紹介していくので、ぜひ最後までお読みください。
『コープスブライド』の作品情報
『コープスブライド』の基本的な作品情報は以下のようになっています。
- 劇場公開日 : 2005年9月23日(アメリカ)/2005年10月22日(日本)
- 監督 : ティムバートン、マイク・ジョンソン
- 脚本 : パメラ・ペトラー、キャロライン・トンプソン、ジョン・オーガスト
- 製作会社 : ライカ
- 上映時間 : 76分
- 製作費 : 4000万ドル
ダークファンタジーで有名な巨匠ティム・バートンが監督の、2005年に公開されたファンタジーアニメーション映画です。
ストップモーション・アニメーションの撮影で制作され、アカデミー賞長編アニメーション賞にノミネートされました。
ティム・バートンならではの世界観が描かれており、ファンだけでなく、初めて観る方でも楽しめる作品です。
『コープスブライド』のあらすじ
舞台は19世紀のヨーロッパのとある小さな村。成金の息子ビクターは親同士の政略により、没落貴族の娘ビクトリアと結婚することになり準備を進めていた。
しかし結婚式のリハーサルで誓いの言葉を上手く言えず、森に一人で誓いの言葉の練習をしに行く。
近くの枝をビクトリアの指になぞらえて婚約指輪をはめると、枝だと思っていたのは死体の花嫁(コープスブライド)の指だった。
コープスブライドのエミリーは、自分が婚姻の誓いを受けたと誤解し、そのままビクターを地中にある死者の世界へと誘ってしまう。
『コープスブライド』の予告映像
予告映像を観ると分かるように、一見暗くて怖そうな作品かと思いきや、アップテンポの軽快なミュージックやユニークなキャラクターも登場し非常に独特な世界観に仕上がっています。
ティム・バートンの作品を見たことのない方でも、この世界観が面白そうだと感じられるのであれば視聴してみてください。
※ただしグロテスクな描写も少々含まれているので、苦手な方もおられるかもしれません。
キャラクター紹介
ビクター・バン・ドート
気の弱い本作の主人公。親の策略のために結婚を強いられることになり、最初は嫌がっていました。
実際にビクトリアと対面すると心惹かれますが、一人で森の中で結婚式の練習中に誤ってエミリーにプロポーズをしてしまいます。
当初はビクトリアへの想いが強いですが、次第にエミリーの魅力にも気付き始めます。
- 声優:ジョニー・デップ
- 吹き替え声優:木内秀信
エミリー
作品名にもなっているコープスブライド(死体の花嫁)で、本作のヒロイン。かつて駆け落ちを約束していた恋人に殺されて以降、死者としてウェディングドレスを着たまま死者の世界を彷徨います。
偶然現れたビクターが自分にプロポーズしたのだと勘違いして、ビクターを死者の世界に連れていきます。
しかし死者である自分と生者であるビクターの結婚ができないことを知り、結婚したいけれどビクターに死んで欲しくないという葛藤に苦しみます。
- 声優:ヘレナ・ボナム=カーター
- 吹き替え声優:山像かおり
ビクトリア・エヴァーグロット
親同士の政略によって、ビクターと結婚することになった上品でおとなしいフィアンセ。最初は戸惑いつつも、いざビクターに会うと誠実な人柄に惹かれ結婚を心から望むようになります。
しかしビクターが突然いなくなったことで、何としてでも見つけ出したいと願い、親の束縛に逆ってでも見つけようと行動します。
しかし結局親に捕まり、いなくなったビクターの代わりにバーキスとの婚約を結ばされます。
- 声優:エミリー・ワトソン
- 吹き替え声優:小林さやか
『コープスブライド』の見所
死者の世界のユニークさ
物語の途中でビクターがエミリーによって、死者の世界に連れ込まれてしまいます。
それまでの暗い淀んだような現実世界から一変して、死者の世界は軽やかなバックミュージックの流れる賑やかなバーのようなところです。
エミリーの暗い過去を語るシーンでも、様々なキャラクターがミュージカルのように楽しそうに歌いながら登場します。
エミリーの気持ちの揺れ動き
当初エミリーはビクターからプロポーズを受けたものと思い込んでいるため、是が非でも結婚まで漕ぎつけようとします。
しかし、ビクターの元々のフィアンセであるビクトリアの存在や死者が生者と結婚することの問題に苦悩します。
ビクターと結婚することはビクターが死者となることを意味し、遂にビクターと結婚できることになったのに、複雑な気持ちを抱いたまま結婚式へと至ります。
『コープスブライド』の口コミ
ナイトメア〜と同様に、やっぱティム・バートンの世界観好きだなー!と思わされた一作。死者の世界より生者の世界が暗くて陰鬱に描かれてるとこが個人的にツボでした。ハロウィンらしい作品を観れて満足。
(出典:https://filmarks.com/movies/8102/reviews/99942293)
最初は勘違いから始まった結婚とはいえ、生前の悲しい出来事や夢を思うと、死体の花嫁に同情してしまいました。
切ないけれど、最後は清々しい気持ちになるような、とても素適な映画です。(出典:https://eiga.com/movie/1041/review/01445696/)
「暗くて怖そうな世界観なのにユニークで賑やかな演出がある独特の世界観を楽しめた」「ミュージカル調の陽気な音楽が気に入った」という声が多かったです。
中には「死」というテーマについて考える方や、人形を使った撮影方法にまで着目している方も見られました。
子供向けの作品でありながらも、死について考えさせられる名作と言えます。
ロシアの民話を元にして作られており、その世界観にティム・バートンらしさが加わった演出になっているようですね。
『コープスブライド』を見た筆者の感想
ストーリー自体は単純明快な人情味溢れるストーリーという印象を受けました。あくまで76分という短い時間で楽しむものなので展開が早いです。
最初は暗くて面白くなさそうに見えたのですが、物語が進むにつれてエミリーの言動に感情移入してしまいました。
まさにダークファンタジーと言える世界観を反映したキャラクターや音楽がハマる人もいれば、ハマらない人もいるのではと思います。
『コープスブライド 』をおすすめできる人
『コープスブライド 』は名作と言われながらも、所々で癖の強さが現れていることから好みが分かれると言えるでしょう。筆者が考える『コープスブライド 』がおすすめの人をご紹介します。
- ダークファンタジーに興味がある人
- グロテスクな描写に抵抗がない人
- 1時間程度の映画を気軽に見たい人
- 美しいヨーロッパ音楽が好きな人
最近は日本でも『進撃の巨人』や『東京喰種』といったダークファンタジーアニメが流行したこともあるため、これを機に海外のダークファンタジーに挑戦してみてはいかがでしょうか。
『コープスブライド』の視聴方法
ここでは2020年11月現在、『コープスブライド』を視聴できるサービスをご紹介します。
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880円(税込み)のNetflixや、2,189円(税込み)のU-NEXTと比べても、格安であることが分かりますね。
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『コープスブライド』のまとめ
今回は『ティムバートンのコープスブライド』についてご紹介しました。「生と死」という哲学的なテーマを、ファンタジー感満載で演出している作品です。
ティム・バートンに慣れていない方は、冒頭の独特な世界観に戸惑いますが、徐々にストーリーに引き込まれていきます。
「amazon prime video」や「Netflix」といった動画配信サービスで、ぜひ『ティムバートンのコープスブライド』をご覧ください。