2013年に公開された新海誠監督の作品で『言の葉の庭』というのをご存知ですか?新開誠監督と言えば、社会ブームを巻き起こした大ヒット映画『君の名は。』と『天気の子』の監督さんです。
その『君の名は。』の一つ前の作品が今回紹介する『言の葉の庭』です。『言の葉の庭』とは一体どんな作品なのでしょうか?
あらすじや登場人物、そして『君の名は。』との知られざる繋がりについて解説していきます!ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
(トップ画像出典:http://www.kotonohanoniwa.jp/)
『言の葉の庭』のあらすじ
主人公の秋月孝雄(タカオ)は靴職人を夢見る男子高校生。ヒロインは学校でのトラブルにより心の病にかかってしまった高校教師、雪野百香里(ユキノ)。
タカオは雨の日の午前は決まって学校をサボり、公園で靴のスケッチをしていた。ある雨の日、缶ビールを飲むユキノに偶然出会ってから、二人は次第に会う回数を重ねていく。
心を通わせていく中でタカオは、心の病で歩くことが難しくなっていたユキノが歩きたくなるような靴を作りたいと思っていた。
そんな時、タカオの知らないユキノの秘密が判明し、二人に変化が訪れる。そんなお話です。
「言の葉の庭」の見どころ
言の葉の庭に限らず、新海作品に共通するのは、映像がとにかく綺麗なことです。「これは本当にアニメなのか?」と思ってしまうほど繊細に、リアルに描かれています。
その中でも言の葉の庭で注目して欲しいのが、「雨」です。ストーリーの鍵を握り、話の移り変わりを表現している雨は、作品中でも特に繊細に描かれています。
水面に滴り落ちる水滴の様子は現実世界と区別をつけることができないくらいに綺麗ですので、注目しておいてくださいね。
「言の葉の庭」の新海誠監督とは?
この作品を手がけたのは、代表作「君の名は。」の新海誠監督です。実は「言の葉の庭」は「君の名は。」の1つ前の作品で、まだ新海誠監督の知名度が世に知られる前のものなのです。
もともとはゲーム会社で働いていたそうですが、仕事から帰宅しては、寝る間を惜しんで自主制作アニメーションを製作していたんだとか。
初の劇場公開作品「ほしのこえ」をはじめ、次々と賞を受賞していきました。そして2016年、映画「君の名は。」で、最終興行収入が250億円を突破し、「千と千尋の神隠し」に次ぐ日本歴代2位を獲得しました。
「言の葉の庭」の登場人物&声優陣
秋月孝雄(タカオ)
15歳の高校一年生。靴職人を目指すため、バイトをしながら靴のデザインや試作に励んでいる。複雑な家庭環境のため、高校生とは思えない大人っぽい性格をしている。
タカオの声を担当したのは、入野自由さんです。「千と千尋の神隠し」のハクや、「ハイキュー!!」の菅原孝支を演じた実力派声優さんです。
雪野百香里(ユキノ)
タカオの通う高校の古典の教師。高校三年生の女子生徒とのトラブルにより、出勤することができなくなってしまう。雨の日の公園で、チョコレートをつまみながらビールを飲んでいる。
ユキノの声を担当したのは、花澤香菜さんです。「ニセコイ」の小野寺小咲や、3月のライオンの川本ひなたを演じた日本を代表する女性声優さんです。
「言の葉の庭」の主題歌
言の葉の庭の主題歌に選ばれたのは、「Rain」という曲です。
この曲は、1998年に大江千里さんのアルバム「1234」に収録されていた曲です。本作品では、この歌を「ひまわりの約束」でおなじみの秦基博さんがカバーしました。
歌詞やメロディー、そして秦基博さんの声が映画のラストシーンの登場人物たちの感情や映像とマッチしていて、とても感動したのを覚えています。主題歌を飾るのにピッタリの曲だと思いました。
「言の葉の庭」のモデルになった場所って?
さて、美しい映像で描かれている言の葉の庭ですが、本作品のモデルとなった場所は実際にあるのでしょうか?
実はエンドロール後に答えが書いてあったんですが、タカオとユキノが会っていた公園のモデルは「新宿御苑」なんです。
東京の中心地、新宿にありながら、自然豊かで落ち着いた雰囲気の素晴らしい場所です。春は桜が咲き誇る、都内屈指の花見スポットでもあります。
本物の新宿御苑を忠実に表現しているので、聖地巡礼に行けばすぐに場面を想像することができることでしょう。
劇中でユキノがビールを飲んでいるシーンが出てきますが、新宿御苑内での飲酒は禁止となっています。くれぐれもマナーを守るよう、注意してください。
- 住所 〒160-0014 東京都新宿区内藤町11
- 電話番号 03-3350-0151
- 営業時間 9:00~16:00
- 入場料金 大人…500円 学生…250円(学生証要提示)
- 公式サイト
「言の葉の庭」と「君の名は。」繋がっている!?
新海作品を鑑賞する際に知っておくとより一層楽しめるのが、前作品のキャラクターが登場することがある、ということです。
2019年に大ヒットを記録した「天気の子」では、その前作品「君の名は。」の主人公とヒロインである瀧と三葉、他にも四葉やさやちん、テッシーが登場しているんです!
「君の名は。」でも同様に、「言の葉の庭」のヒロイン、ユキノが登場しています。どこに登場しているかはネタバレしませんので、注意深く探してみてくださいね!
「言の葉の庭」を見てみた感想
上映時間45分という、映画としては短めの作品ですが、短いとは全く感じさせないストーリー構成で、最後まで楽しめました。
新海作品の特徴である「二人だけの世界」というものをうまく表現されていて、主人公とヒロインの結末にずっと目が離せませんでした。
個人的には「君の名は。」や「天気の子」よりも心にぶっ刺さるものがありました。上映はもう終わっていますが、まだみたことがない人はぜひDVDなどで見てみて欲しいです。
『言の葉の庭』を見たい!という方へ
『言の葉の庭』や『君の名は。』を見てみたい!もしくは、この記事を読んで話を理解した上でもう一度じっくり見たい!という方へ。
2020年2月現在、『言の葉の庭』を視聴可能な代表的な動画サイトは以下のものがあります。
どの動画サイトも月額1,000円弱で、映画・アニメ・ドラマなどが見放題です。『言の葉の庭』以外の新海作品も見られるので、ぜひ見てみてくださいね!
まとめ
「言の葉の庭」がどんな作品だったか、まだ見ていない人もいると思うので詳しく紹介しました。
新海監督の名が世に広まる前の作品ですので、見ていない方も多いと思いますが、45分の中に男女の揺れ動く感情が美しく表現されていて、とても感動する作品です。
「君の名は。」へと続く作品でもあるので、二作品を比べてみて物語の作風がどう変化したかに注目しながら見てみるのも面白いと思いますよ!ぜひ見てみてくださいね。