みなさんはメジャーリーグの全球団で永久欠番の背番号をご存知ですか?
メジャーリーグでは背番号42は使用されないようなルールがあります。
永久欠番42の誕生秘話が黒人差別の背景が描かれている映画「42 世界を変えた男」を今回ご紹介していきます!
(アイキャッチ画像出典:https://movielove.at.webry.info/upload/detail/023/698/00/N000/000/021/137804123822713119597.JPG.html)
「42 世界を変えた男」の作品概要
- 公開・・・・2013年4月12日(アメリカ)、2013年11月1日(日本)
- 監督・・・・ブライアン・ヘルゲランド
- 脚本・・・・ブライアン・ヘルゲランド
- 制作・・・・アメリカ合衆国
- 配給・・・・ワーナー・ブラザース
- 上映時間・・128分
この映画は、メジャーリーグで初めて、黒人差別を乗り越えプレーをし活躍をした黒人選手、ジャッキー・ロビンソンさんの壮絶な物語が描かれています。
「42 世界を変えた男」のあらすじ
1947年に当時アフリカ系アメリカ人の野球リーグのニグロリーグでプレーしていた黒人のジャッキー・ロビンソンさんがメジャーリーグのブルックリン・ドジャース(現:ロサンゼルス・ドジャース)に入団します。
しかし当時はまだ黒人差別も激しく、白人だけしかいないメジャーリーグではロビンソンさんを受け入れることに批判的で、チームメイトやファンからも差別を受けてしまいます。
さらには試合相手の監督から罵声を受けたり、わざと危険球を投げられたりする中、孤独に耐え続けたロビンソンさん。そして徐々にチームメイトやファンから受け入れられはじめ、活躍していく姿が描かれています。
「42 世界を変えた男」の主人公ジャッキー・ロビンソンとは?
- 生年月日・・・1919年1月31日生まれ
- 没年月日・・・1972年9月30日(53歳没)
- 出身 ・・・アメリカ合衆国ジョージア州カイロ
- 職業 ・・・プロ野球選手
- 身長 ・・・約180センチメートル
- 体重 ・・・約92キログラム
- 投打 ・・・右投右打
- ポジション・・二塁手・一塁手
- 在籍 ・・・カンザスシティ・モナークス (1945)ブルックリン・ドジャース (1947 – 1956)
ジャッキー・ロビンソンさんは当時、有色人種排除の方針が確立されていたメジャーリーグで、初めてアフリカ系アメリカ人(黒人)としてメジャーデビューをした方です。
そもそもメジャーリーグとは?
そもそもメジャーリーグとは、アメリカ合衆国所在チーム29球団とカナダ所在チーム1球団、合わせて30球団から構成される世界最高峰のプロ野球リーグです。日本では「メジャー」「大リーグ」と呼ばれています。
その中でも「アメリカンリーグ」と「ナショナルリーグ」の2リーグ制で構成されています。
野球の世界最高峰と言われる通り、日本でも多くのトップレベルの選手が海を渡ってメジャーリーグへ挑戦しています。
現在は黒人・白人・黄色人種など、人種に関係なくメジャーリーグの選手としてプレイしている人が多くいますが、「42 世界を変えた男」が描いている時代は、「白人」だけのリーグでした。
「42 世界を変えた男」のキャスト陣
ジャッキー・ロビンソン役 – チャドウィック・ボーズマン
チャドウィック・ボーズマンさんは1976年11月29日生まれ、アメリカ合衆国サウスカロライナ州アンダーソン出身の俳優です。
代表作として「アベンジャーズ」シリーズのブラックパンサーがあります。
ブランチ・リッキー 役- ハリソン・フォード
ハリソン・フォードさんは1942年7月13日生まれ、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ出身の俳優です。
代表作として「インディ・ジョーンズ」シリーズがあり、同シリーズでは主人公インディ・ジョーンズ役で出演しています。日本でもかなり有名な俳優です。
レオ・ドローチャー 役- クリストファー・メローニ
クリストファー・メローニさんは1961年4月2日生まれ、アメリカ合衆国・ワシントンD.C.出身の俳優です。
2010年のギャラランキングで、ギャラがドラマ1エピソードあたり約3358万円と驚異的な記録を出したこともある俳優です。
イチローも背負った?背番号「42」のエピソード
ロビンソンさんのメジャーデビュー50周年となった1997年4月15日に、功績を讃えロビンソンさんが着用していた「背番号42」はメジャーリーグ全体で永久欠番になりました。
ちなみに特例として、既に42を着用していた選手に関しては、背番号42の継続が認められていました。そして2013年には背番号42を背負う全選手が引退し、メジャーから42番を背負う選手がいなくなりました。
そして、2004年4月15日に「ジャッキー・ロビンソン・デー」が制定されて、2007年からは希望する選手が、2009年からは全選手が4月15日の試合は背番号42を着用するようになりました。
ですので、あのイチロー選手やダルビッシュ有投手も背番号42を着用して試合に望んだことがあります。
日本野球界での背番号「42」の扱いとは?
メジャーリーグでは特別な番号として扱われている背番号42ですが、日本球界ではどうでしょうか?
日本球界では「42」が語呂合わせで「死に」となるためあまり縁起のよくない背番号として扱われています。
しかし、日本球界でプレーをする外国人選手にとっては背番号42を背負えることは大変栄誉なことで、基本外国人選手が着用している場合が多いです。
有名な選手ですと、西武ライオンズなどで活躍をしたカブレラ選手や現在も現役でプレーする広島カープのジョンソン投手などがいます。
「42 世界を変えた男」の受賞
黒人メジャーリーガーの英雄を実話にした映画「42 世界を変えた男」はどのような受賞を受けたのでしょうか?
2013年のハリウッド映画祭において、本作品に出演したハリソン・フォードさんが「功労賞」を受賞しました。
また、日本では報知新聞社による優秀な映画を表彰する「報知映画賞」において、第38回報知映画賞で作品賞(海外部門)を受賞しました。
ちなみに、「42 世界を変えた男」が報知映画賞で作品賞(海外部門)を受賞した年の、日本部門の作品賞は映画「船を編む」です。
「42 世界を変えた男」の感想
映画「42 世界を変えた男」の感想や評価はいかがなものでしょうか?簡単にまとめてみました。
- 黒人初の大リーガーになった男が実力で周囲の差別意識を突破していく姿に感嘆した。彼を支える妻の姿も含めて、爽快感も半端ない。
- 主演のチャドウィックボーズマンのファンから入った本作だが、野球を少しかじった自分でも黒人初の大リーガーは知らなかった。
恐らく戦後、ナチス問題から人種問題へとシフトしている最中で、ジャッキーロビンソンの苦悩及び、オーナーのリッキーの本当の選球眼が垣間見れる本作だった。
観ていて心苦しい部分はたくさんあったが、これが史実でもあるしとても考えさせられる作品だった。- 差別について考えさせられる映画
子どもたちに伝えていくべき素晴らしい映画- テーマが人種差別だけに胸が痛むシーンが多い。
しかし徐々に受け入れられているロビンソンの姿がなんとも感動的。
ブランク・リッチーの見せ場が多く、彼の言葉や言動には惹かれてしまった。(出典:https://eiga.com/movie/58340/review/)
映画のテーマが黒人差別なだけに、胸を痛める方や感動する方が多い印象です。感想としては好印象のものが多いですね。
まとめ
今回は、黒人差別に耐え最終的にはメジャーリーグ全体の永久欠番にまでなった物語を描いた映画「42 世界を変えた男」についてネタバレなしで紹介をしました。
今でこそ黒人のチカラ強い選手がたくさんいるメジャーリーグですが、昔は白人だけのメジャーリーグだったんですね。
そんな差別を乗り越えて世界を変えた男ジャッキー・ロビンソンさんの生き様は涙なしでは観られません。
野球好きな方も、この記事を読んで少しでも気になった方もぜひ映画「42 世界を変えた男」観てみてください!