あなたは、善悪のボーダーライン(境界線)について考えたことがありますか?今回は、善と悪の境界線をテーマにした話題作『ボーダーライン』についてご紹介します。
この映画は、単なるクライムアクション映画ではありません。メキシコの麻薬カルテルを壊滅させるために非合法な手段が正当化される。そんな善と悪の境界線が曖昧になることが、現実世界で起きているのです。
この記事では、製作陣が語る見どころなど、映画本編を観る前に押さえておきたい情報をまとめました。ぜひ、最後まで記事をご覧ください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/銃器-リボルバー-箇条書き-銃-409252/)
『ボーダーライン』の作品概要
まずは、映画『ボーダーライン』の作品概要から見ていきましょう。
- 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
- 脚本:テイラー・シュリダン
- 原題:『Sicario』 ※スペイン語で「殺し屋」の意味
- 配給:KADOKAWA
- 公開:2016年4月9日
- 上映時間:121分
- 製作国:アメリカ合衆国
- 製作費:3000万ドル(約32億円)
- 興行収入:8490万ドル(約93億円)
- 次作:『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』
主要登場人物とキャスト紹介
それでは、『ボーダーライン』の世界観を見事に引き立てる主要登場人物と、演じるキャストについて見ていきましょう。
今回ご紹介するキャスト陣は、有名な映画作品にも登場する実力派ばかりなので要注目です!
ケイト・メイサー(演:エミリー・ブラント)
FBI捜査官のケイト・メイサーは、捜査していた誘拐事件に麻薬カルテルが関与していることを知ります。そして、後述するマット・グレイヴァー率いる麻薬カルテルの特別捜査チームに参加します。
ケイト・メイサーを演じるエミリー・ブラントは、2003年から活動するイギリスの女優です。代表主演映画には、『メリー・ポピンズ リターンズ』(メリー・ポピンズ役)などがあります。
マット・グレイヴァー(演:ジョシュ・ブローリン)
マット・グレイヴァーは、メキシコの麻薬カルテルを捜査する特別捜査チームの指揮官です。
ある日、ケイト・メイサーの活躍を聞いたマットは、彼女を麻薬カルテルの特別捜査チームへとスカウトします。しかし、スカウトには隠された狙いが…
マット・グレイヴァーを演じるジョシュ・ブローリンは、1985年から活動するアメリカ合衆国の俳優です。代表映画には、『アベンジャーズ』シリーズ(サノス役)等があります。
アレハンドロ・ギリック(演:ベニチオ・デル・トロ)
コロンビア人の元検事であるアレハンドロ・ギリックは、麻薬カルテルの特別捜査チームのメンバーで、マット・グレイヴァーの相棒です。しかし、その正体は寡黙で謎に包まれています。
アレハンドロ・ギリックを演じるベニチオ・デル・トロは、1987年から活動するアメリカ合衆国の俳優です。代表主演映画には、『チェ 28歳の革命』(チェ・ゲバラ役)があります。
『ボーダーライン』の緊張感溢れる予告映像とあらすじ
善と悪の境界線をテーマに描かれた『ボーダーライン』の緊張感あふれる予告映像を観てみましょう。
優秀なFBI捜査官ケイト・メイサーは、捜査中の誘拐事件の主犯がメキシコの麻薬カルテルであることを知ります。
彼女は、麻薬カルテルの特別捜査チームへと加わり麻薬カルテルの撲滅を目指しメキシコに向かいます。
しかし、そこで彼女を待ち受けていたのは、法律を無視した違法捜査や殺人の数々でした。そして、彼女が最後に知る真実とは…
本編を観る前に知っておきたい!「麻薬カルテル」とは
今作で重要な鍵を握る「麻薬カルテル」について、本編を観る前に整理しておきましょう!
麻薬カルテルとは、麻薬の製造・売買に関する活動を行う中南米や南米諸国を拠点にしている組織のことを言います。特に、メキシコは麻薬カルテルの抗争が激しいことで有名です。
麻薬カルテルは、政府や警察、軍隊に匹敵するほど巨大な組織も多く、麻薬カルテルと繋がっている汚職警官も少なくありません。
麻薬カルテルに逆らう者は、本人だけではなく家族まで、残虐な目に合わせられるため皆見てみぬふりをする現状が多いそうです。
『ボーダーライン』のレビューをチェックしてみよう
『ボーダーライン』を既に視聴した方のレビューをネタバレなしで、いくつかご紹介していきます。
長い映画でしたが全編緊張感がありました。常に誰がどこから銃口を向けてるかわからない恐怖。
引用:https://movies.yahoo.co.jp/movie/354473/review/
メキシコの闇を描いた映画は数多いが本作は映像、カメラワークでかなりの出来栄えと思う。
引用:https://movies.yahoo.co.jp/movie/354473/review/2407/?c=33&sort=lrf
既に『ボーダーライン』を視聴した方のレビューでは、「終始緊張してしまった」「臨場感が素晴らしい」などのコメントが多くみられました。
私自身もこの映画を何度も観ていますが、観るたびに映画の世界観に引き込まれてしまいます。また、映画の中で起こる惨状が現実の世界で起きていると考えると、深く考えさせられます。
映画タイトル『ボーダライン』が意味するものとは
今作の映画タイトルでもある『ボーダーライン』には2つの意味があり、この映画をメッセージ性の高い作品に昇華しています。一つ目の意味は、映画の舞台であるアメリカとメキシコの国境線を表します。
そして、二つ目の意味は、善と悪との境界線を表しています。「麻薬カルテルの撲滅には合法的な手段だけでは、改善しない」そんな葛藤から主人公は、善と悪の境界線を見失ってしまいます。
ぜひ、『ボーダライン』が意味する善と悪の境界線にも注目しながら本編をご覧ください。
制作陣のインタビューから観る『ボーダーライン』の見どころ
メイキング映像(ネタバレなし)に収録されている製作陣のインタビューから、『ボーダーライン』の魅力について迫っていきましょう。
光と影
撮影時、今作のイメージである「善と悪」を表現するため、特に光と影にこだわって撮影したそうです。
光は「善」「希望」を表し、影は「不安」「悪」を表現しています。この光と影の効果は、緊迫したシーンをより際立たせているので、気がつくと映画の世界に引き込まれてしまいます。
ぜひ、光と影が表現する善と悪の世界観にも注目しながら本編を楽しんでみてください。
撮影舞台
「観客には、映画の中で起きていることが、出来る限りリアルに感じられるように」という制作陣の考えを実現するために、撮影の多くをメキシコで行ったそうです。
そのため、メキシコの貧困地域や荒廃した街が映るシーンは、より作品内の出来事に現実味を与え、観るものを映画の中に引きこみ、あたかも自分が当事者になったかのように感じさせてくれます。
続編『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』の予告映像
今回ご紹介した『ボーダーライン』の続編『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』の予告映像とあらすじをみていきましょう。
アメリカで市民が巻き込まれる自爆テロが発生。犯人がメキシコから不法入国した可能性があると判断した政府は、アレハンドロ・ギリックに協力を要請します。
要請を受けたアレハンドロは、極秘裏に麻薬王の娘イサベルを誘拐し、メキシコ国境近辺で麻薬取引ビジネスを行う麻薬カルテル同志の抗争を引き起こす任務を遂行していきます。しかし、そこで彼を待ち受けていたのは…
ぜひ、『ボーダライン』を観たあとは、『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』を続けてご覧ください。
『ボーダーライン』を視聴する方法
ここまで、『ボーダーライン』と続編『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』の情報をご覧になったあなたは、本編がみたくなっていることでしょう。
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『ボーダーライン』のまとめ
映画『ボーダーライン』は、単なるクライムアクション映画ではありません。
「世界最大の民主主義国のわずか数フィートの距離に無秩序な状態が存在する」そんな、現実に起きていることにフォーカスした作品となっています。
そして、映画タイトルでもある『ボーダーライン』が示す、善と悪との境界線は、大義のためであれば簡単に超えてしまう。そんなヒューマンドラマにも、注目して観て欲しい作品です。
ぜひ、主人公をあなた自身に置き換えて、自分の中にある善と悪のボーダーライン(境界線)を確かめてみてください。