今回は1994年に公開された名作映画『ショーシャンクの空に』について紹介します。
あなたには、将来の夢ややりたいことはありますか?それはどんなに絶望的な状況になっても、持ち続けられる自信はあるでしょうか?
『ショーシャンクの空に』は、無実の罪に問われた元銀行員が刑務所の中で、何十年も希望を持ち続ける大切さを教えてくれます。
映画『ショーシャンクの空に』の概要
- 公開:1994年
- 上映時間:143分
- 原作:スティーブン・キング『刑務所のリタ・ヘイワース』
- 主演:ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン
“モダンホラーの帝王”と呼ばれるスティーブン・キング作の『刑務所のリタ・ヘイワース』を基にしています。20年以上前の映画ですが、出演キャストはモーガン・フリーマンを始め、かなり豪華な俳優ばかりです。
アカデミー賞にもノミネートされましたが、残念ながら受賞はなりませんでした。しかし、20年経った今でも評価されている映画です。
『ショーシャンクの空に』の出演キャスト
映画の出演キャストが、現在多くのヒット作品に出演している俳優が多いです。特にモーガン・フリーマンやウィリアム・サドラーは、題名を聞いたことがある、または見たことがある作品に必ず出演していましたね。
ティム・ロビンス(アンディ 役)
俳優・映画監督・ミュージシャン等マルチに活躍しています。2003年には、イーストウッド監督の『ミスティック・リバー』でアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。
モーガン・フリーマン(レッド 役)
『宇宙戦争』『テッド2』など、数々のヒット映画に出演しています。2005年公開『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞助演男優賞を受賞。
ウィリアム・サドラー(ヘイウッド 役)
『アイアンマン3』『ダイハード2』など映画やTVを中心に出演。同じスティーブン・キング作『グリーン・マイル』でも出演していました。
ボブ・ガントン(ウォーデン・サミュエル 役)
『デスパレートな妻たち』『24 -TWENTY FOUR-』を始め、TVドラマを中心に出演。最近では、チリの鉱山崩落からの生還を描いた『チリ33人 希望の軌跡』に出演しています。
『ショーシャンクの空に』のストーリー
銀行の副頭取だったアンディは、妻と愛人を殺害した罪に問われます。彼は無実を主張しますが、終身刑となり、ショーシャンク刑務所の服役が決まりました。彼は何十年も服役している調達屋のレッドと出会います。
アンディがレッドにハンマーを注文したことで、2人は交流を深めるように。そんなある日アンディは、ハドリー主任刑務官のある問題を解決したことで、彼と受刑者から注目を置かれる存在になりました。
そして彼は図書館係となり刑務所の会計などを務めます。アンディの知識が活かされ、さらに彼の努力により図書館が受刑者たちが楽しめる場所へ変わりました。一方で、彼は刑務所の不正に協力させられます。
新しい受刑者のトミーが入所しました。レッドとアンディは彼と仲良くなり、教養を教えるようになります。彼がアンディの過去を聞くと、真犯人に思い当たると話します。アンディは刑務所から出所出来るのでしょうか?
アンディの冤罪
アンディは、自分の妻と妻の愛人を殺した罪で終身刑となります。
- 妻に不倫について問い詰めた所、離婚について口論した。
- 2人が浮気している現場に行き、愛人を銃で脅そうとしたが泥酔して覚えていない。
- 銃は川に捨てたはずだが、射殺された遺体が見つかった。
アンディは無罪を主張しますが、陪審員と検事の巧みな誘導で状況証拠のみで判決が下されます。さらに状況証拠が彼に都合が良かったため、計画的な復讐の殺人とみなされてしまいました。
しかし、後に受刑者のトミーによって真犯人が判明します。アンディがショーシャンク刑務所に入所してから10年以上が経っていました。
スティーブン・キング『刑務所のリタ・ヘイワース』
映画の原作『刑務所のリタ・ヘイワース』の作者、スティーブン・キングについて調べました。新潮社文庫の紹介では次のように書かれています。
- 1947年メイン州生まれ。貧しい少年時代から恐怖小説を好む
- 高校教師、ボイラーマンといった職業のかたわら執筆を続け、74年に『キャリー』でデビュー
- 以後ベストセラーを次々と生み、“モダンホラーの帝王”と呼ばれる
- 代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』
(出典:新潮社文庫スティーブン・キング/浅倉久志訳「ゴールデンボーイ」恐怖の四季 春夏編)
2017年に公開された『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』は、スティーブン・キングの作品を基にリメイクされた作品であることを知りました。
私はホラー映画が苦手で、CMからかなり怖い内容だったのでいまだにこの作品見ることが出来ません。
また『ゴールデンボーイ』も映画化されており、私が読んだ原作のカバーにいくつかの映画のシーンが印刷されていました。多くの作品が映像化されている人気作家と知り、非常に勉強になりましたね。
映画『ショーシャンクの空に』と原作の違い
原作『刑務所のリタ・ヘイワース』も読んでみました。ストーリーは同じですが、設定が異なる部分がありましたので、主に3つ紹介します。
原作との違い①:レッドとアンディの設定
映画でレッドは自分の犯罪は、青年を殺害したことと話すシーンがあります。彼の具体的な今までの経歴は明かされていません。しかし、原作では次のように語っています。
- 結婚した妻の義父が、自分の会社でこきつかおうとした。
- 妻に生命保険をかけて、車の事故と見せかけて殺害を計画した。
- 近所の奥さんと子どもも一緒に巻き込んでしまった。
アンディ演じるティム・ロビンスですが、身長が194㎝とかなり大柄です。原作では小男と表現されていますが、映画ではレッドのセリフで長身と強調されています。
原作との違い②:レコードを流すシーンが無い
映画ではアンディが、州議会に図書の予算要望の手紙を出し続けた所、中古品の本やレコードが送られてきます。アンディがレコードを刑務所で流したところ、懲罰房に送られてしまいます。
懲罰房から出た後、彼はレコードを流した理由として「音楽と希望は誰にも奪えないものだ」と映画を象徴する言葉をつぶやいています。
原作との違い③:トミーへの刑務所の対応
トミーは、アンディの事件について真犯人の手がかりを持っていました。映画ではノートン所長は、アンディが冤罪で釈放となれば、不正会計を続けることが出来ないため、都合の悪いトミーを殺害します。
しかし、原作でノートン所長は「アンディに有利な証言をしない」という条件で、トミーを環境が良い刑務所へ移動させています。
『ショーシャンクの空に』の評価・コメント
- Amazon:4.7
- Yahoo!映画:4.53
- 映画.com:4.4
どのサイトも星5つの内4を超えているため、かなりの高評価です。コメントを見ると、以下のような意見が多く見られました。
- 刑務所という絶望的な環境でも、希望を持つことの大切さを教えられた
- 王道のストーリーで面白くなかった
- ラストのシーンで号泣しました
高評価はラストのシーンが大きい可能性がありますね。結末は言えませんが、個人的に最後のシーンで感動した人が多いと思います。
『ショーシャンクの空に』の視聴方法
Amazon、Huluで視聴可能です。Amazonは字幕版のみですが、Huluでは吹替版と字幕版の両方視聴可能です。
私はAmazonの字幕版で視聴しました。アンディのセリフが独特で長文のため、字幕で確認しながら見ると原作が理解しやすいと感じましたね。
原作を読むとわかりますが、アンディの発言は一つ一つが長いのと、元銀行員で教養があることから難しい言葉を使っていることがよくわかります。
日本で舞台化されていました!
今回映画について調べていたら、2013年と2014年に舞台で上演されていました。2014年の舞台では、アンディ役を佐々木蔵之介、レッド役を國村隼が演じていました。
その他に板尾創路や三浦涼介など有名俳優が多く出演しています。
アイルランドやロンドンでも2009年に舞台で上演されています。原作『刑務所のリタ・ヘイワース』は、レッド視点でアンディについて語られますが、舞台は原作を基にしていました。
主演2人のインタビュー記事がありましたので、興味がある方はぜひ読んでみてください。映画でも十分楽しめる内容だったので、舞台でも見たいです。もう一度舞台化されることを希望しますね!
映画『ショーシャンクの空に』と原作を比較して
原作はレッド視点からアンディについて語られますが、時系列が進んだり戻ったりするため読みにくいです。また、登場人物も多いため、レッドとアンディに焦点が置かれている映画の方が内容を理解しやすいですね。
原作を読んで驚いたのですが、実は原作の結末と映画の結末は違います。詳細は伏せますが、原作の続きが映画のラストシーンになります。このシーンを見ると「希望を信じ続けた先にある自由」が伝わってきました。
出所が難しい刑務所で、あきらめずに生きたアンディの意志の強さは感動しますので、ぜひ一度視聴することをおすすめします!