日本映画(恋愛)

「ミックス。」卓球をテーマにした新感覚のロマンティック・コメディ!

「ミックス。」は、卓球を中心に繰り広げられるロマンティック・コメディです。けっこうバタバタな感じかと思いきや!濃いキャラの登場人物たちが、それぞれ抱えているものがあり・・・

幼少期、母との卓球生活が原因で自信なさげな主人公多満子。そんな、多満子が混合ダブルスを通して仲間と共に必死に卓球と向き合う姿が胸を打ちます。

見終わった後必ず納得できるエンディングで、見た人を裏切りません。コメディだけど感動もの!最近、涙腺がもろいせいかウルっとしたり・・さあ、ミックスの試合を応援しましょう!

「ミックス。」の監督は?脚本は?

 

「ミックス。」は、2017年10月21日に東宝系で公開された日本映画です。監督は石川淳一、脚本は古沢良太が手掛けました。新垣結衣と瑛太のダブル主演作です。

古沢良太と言えば、2002年28歳の時に「アシ!」で第2回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞を受賞しデビューし数々の作品の脚本に参加しています。

2016年にはテレビ視聴アンケートにおいて、脚本家別満足度ランキングで、「リーガル・ハイ」シリーズや「デート〜恋とはどんなものかしら〜」が高満足度基準の3.7を記録した注目の脚本家です。

石川淳一は、2001年のTVドラマ「ココだけの話」で監督デビューして、その後古沢良太と組み「エイプリルフールズ」で映画監督デビューを果たしました。

 

 

「ミックス。」のあらすじ

 

 

元卓球少女の主人公、富田多満子は同じ卓球部の小笠原愛莉に、恋人で卓球部のエース江島晃彦を寝取られてしまう事態に。恋に破れて、田舎に逃げ帰った多満子。

母が作った卓球クラブで出会った仲間たちと、打倒!江島・小笠原ペアを目指して全日本卓球選手権大会男女混合ダブルスの部に出場することを決意しました。

それぞれに、抱えた事情を胸に激しい練習にも耐えて仲間たちの絆が深まっていきます。果たして、多満子は江島・小笠原ペアを倒すことができるのか!?

 

「ミックス。」気になるキャスティングをご紹介!

 

「ミックス。」は主演を新垣結衣と瑛太という豪華キャストですが、脇を固めるキャスティングもこれまた豪華!演技はもちろん、それぞれの気持ちの変化も演技から読み取れます。

ドタバタになりがちな、コメディータッチの内容ですが主演者の演技の高さで感動するところもあったりと・・・見どころ満載の仕上がりです。

では、注目のキャスティングをご紹介していきます!ガッキー目当ての方も多いいと思いますが、他の出演者の演技にも注目ですよ!

 

可愛いだけじゃない!変わっていく多満子を熱演!新垣結衣

 

 

母親の期待を一身に受け、幼いころから卓球漬けの日々。普通の女の子のように遊びたい!そんな風に思っていた多満子。

母が中学の時に他界!母の思いとは裏腹に、卓球から解放された喜びで、普通の高校生活を謳歌し普通の会社員として就職。そこで、初恋相手で憧れの存在・江島晃彦に出会うのです!

自分が卓球少女だった「過去」を隠したまま交際をスタートさせます。しかし、ミックス(男女混合ダブルス)を組んだ愛莉と親しくなり、多満子は江島の浮気現場をガッツリ目撃!

失恋に敗れた多満子が奮起して、打倒!江島・小笠原ペアを目指しつつ、仲間と共に徐々に自分の居場所と自分らしさを手に入れていきます。そんな、多満子の心の変化が丁寧に描かれていて、思わず応援してしまうのです。

 

ダブルスで最高のパートナーに!瑛太の演技にも注目!

 

 

多満子の男女混合ダブルスのパートナーを組む萩原久を熱演!元工事現場で働く元プロボクサー。元妻の連れ子の娘が中学で卓球部に入部したといい、フラワー卓球クラブへやってきます。

映画の所々で、サラッと心にしみるセリフをいったり、「かっこいい!」と思ってしまう男気ある感じも素敵です。とは言っても本人は奥さんに捨てられてしまった過去が…

そんな彼が出会いが最悪だった多満子を、優しく見守り最後にはベストパートナーになっていく様子は、大人が見てもワクワク、ドキドキします。

 

吉岡 弥生(広末涼子)元気で明るい元ヤンの姉貴分!

 

 

元ヤンで多満子と幼馴染の吉岡弥生役を広末涼子が演じています。元ヤンとはちょっとイメージ違う?感じですが、なかなか様になっていますし、多満子を見守る姿が印象的です。

失恋に敗れた多満子に「きっぱり忘れる!」と宣言させ、フラワー卓球クラブでもう一度卓球を始めます。「お嬢!」と多満子を呼んだり、気合いを入れるために髪を赤く染めたりと元気な彼女。

それでも、いい妻になろうと必死に自分を作って演じている姿が、苦しいくらいです。そんな現実から卓球を通して自分らしさを弥生も取り戻していきます。

頼りになるお姉さん的存在で、作品内でも存在感があるんです。卓球もなかなか様になっていて練習したんだろうな・・・と思わせます。最後に多満子に送るメールもググっときますよ。

 

佐々木 優馬(佐野優斗)引きこもり高校生。実は卓球マニア!

 

 

学校に馴染めない不登校の高校生。家を出るも、喫茶店で時間を潰しフラワー卓球クラブへ向かう日々。学校には馴染めないものの、フラワー卓球クラブに居場所を見出しています。

そんな、内気な優斗を佐々木優馬が見事に演じています。卓球クラブの仲間と共に卓球に熱中することで自信をだんだんに持ち、自分の意見を言えるようになっていくのです。

最後に、みんなの心を動かすのは優斗の心の叫びが込められたメールのお陰かもしれません。弥生との息の合ったダブルスも見ものですよ!

 

 

落合夫婦(遠藤憲一・田中美佐子)二人が卓球をする理由とは!?

 

 

息の合った夫婦役です。日頃はプチトマト農園を経営する二人。亡きひとり息子が卓球をしていたため、老後の趣味に夫婦で始めたのですが・・・

息子への気持ちが絶ち切れず、心のどこかで悲しみを抱えているそんな夫婦の悲しみを見事に、遠藤憲一田中美佐子が演じています。

元信(旦那)は緊張するとトイレにこもってしまい、試合になるとメロメロに・・そんな元信を暖かく声をかける妻美佳。最後には、息子の死を乗り越えて試合に挑む姿・・胸を打ちます。

 

江島 晃彦(瀬戸康史)卓球界のスター!実は多満子の初恋の人?

 

 

瀬戸康史が、多満子の敵!の江島晃彦を演じています。そう、最低男です。恰好いいんですが、なんとも腹の中が読めず多満子は振り回されます。

いや~まれにみる、ひどい奴です。でも、そんな晃彦は多満子の初恋の卓球少年でした。自分が卓球少女だったことも隠していたので「憧れてました!」とも言えず・・・

瀬戸はこの「ミックス。」で卓球に出会いはまってしまったようで。なかなか様になっていますよね!最後の舞台、瀬戸・小笠原ペアとの戦いはなかなかの見ものですよ。

 

小笠原愛莉(永野芽郁)卓球界のアイドル!性格は・・!

 

 

今、注目の女優永野芽郁が卓球界のアイドル小笠原愛梨を、びっくりするほど憎たらしく演じています。アイドルと言われていますが、性格は性悪!

多満子のことを見下し、さも勝ち組のようなドヤ顔で迫ってくる様子は「おお~すごい!憎たらしさMax!」熱演ぶりにもはや感動です。

でも、本当に卓球シーンではみなさん一生懸命取り組まれているようで汗びっしょりですよね!本気で取り組んでるのが伝わります。

 

中華料理店の夫婦(森崎博之・蒼井優)実はすごい経歴の二人!

 

 

大会リベンジを誓ったあと、多満子と萩原は「道場破り」でメキメキと上達していったが、クラブチーム行きつけの、中華料理店の張と楊が「中国ナショナルチームの強化選手一歩手前」だったことを知ります。

二人にコーチを頼み、厳しい練習に耐えメンバーは実力を上げていきます。蒼井優の中国人なまりの日本語が、とにかくうまい!卓球の話になったとたん!熱い!楊のこのセリフで一気にみんなの気持ちが盛り上がります。

 

中国卓球なぜ世界一か答え簡単。

中国世界一厳しい練習するだからね!

立てゴミども!休むときは死ぬ時よッ!

引用:https://intergate.info/movie-mix

 

恐ろしいほど強い二人を熱演!最初は歯が立たない状態だったのが、最後には多満子と萩原は張と楊に認められます。激辛麻婆豆腐食べて勢いを付けるのです。

 

多満子の両親(真紀よう子・小日向文世)

 

 

とにかく、多満子の母親(華子)は卓球の鬼です。日本を代表する卓球選手だった華子は、神奈川県の田舎町で「フラワー卓球クラブ」を経営しつつ、多満子を幼い頃から鍛える毎日でした。

多満子が一番でないと気が済まないのです・・・そんな鬼母を真紀よう子が演じています。すべて回想シーンでしか出てきませんが、多満子にとっては最大の存在!

 

 

父親(達郎)はタクシーの運転手をしています。実は、達郎は古い友人の保証人になり、友人に裏切られ借金を抱えてしまい生活が厳しい・・・「フラワー卓球クラブを手放す」と言い出しますが・・・

なんとも、憎めないお父さん・・いつもニコニコしていて、小日向文世の優しい笑顔がまさにぴったんこ合っている印象です。

そんな、頼りない父親ですが、多満子が卓球のラケットを自暴自棄になり捨ててしまったのをこっそり回収していたり、最後に試合会場へ多満子と萩原を送り届けたりと気の利いた優しさが、活きています。

 

「ミックス。」メーキングエピソードは!?

 

とにかく、卓球の「混合ダブルス」ですから、息が合っていくさまが見どころです。卓球だけでなく、ベストパートナーとしても二人の関係は距離が近くなっていきます。

そんな、卓球を通してゆっくりとだけど、しっかりと信頼していくさまを主演の、新垣結衣と瑛太は大事にしたかったそうです。

 

瑛太「“ミックス”という競技は互いに信頼し合っていないといけないスポーツですし、演者としての距離感は絶対にバレてしまう。嘘をつきたくなかったんです。最終局面までに2人の距離感を良い関係に見せたかった。ガッキーのことを腹の底から信頼して演じたいと思っていたので、チャンスがあれば話しかけたり、質問攻めにしたりしていましたね。(新垣は)基本的にナチュラルで自然体な方です。無理して気を遣ってくれることもないので、序盤では僕自身から色々発信していきたかったんです」

引用:https://eiga.com/movie/86516/interview/(インタビューから引用)

 

また、一番の見せ場の卓球のシーンは、往来するボールの多くがCGを駆使して創作していますが、長期間練習に励んだ新垣結衣らの身体表現のお陰でより一層、手に汗握る試合や練習風景に仕上がっています。

 

瑛太「大胆な動き、フォームを大きく見せられたらと思って、先生から教わっていました。(役の都合上)基本の右手打ちから、サウスポーにも挑戦しなくてはならなくて、設定を変えてもらえないかと思うほどプレッシャーを感じていました。でも、実際に左手で打ったら、楽しくて。クセがついていない真っさらな状態だったので、入り込みやすかったんです。それからはずっと練習をし続けていましたね」

新垣「実際の動きと、映像的に栄える動きは多少違うんです。(川口氏が)より格好よく見える動きをつくってくださったので、なるべく忠実に応えていました。後半の撮影になるにつれて、(動きが)体になじんだ瞬間があって、そこからは気持ちで打っていました。特にクライマックスの全日本選手権卓球選手権大会(神奈川県予選)のパートでは、気持ちで打ってるんです」

引用:https://eiga.com/movie/86516/interview/(インタビューから引用)

 

演じるなら、満足いく演技をしたい!そんな熱い思いが伝わりますよね。そう、小さなボールを打ち合って勝負を決める卓球って地味だけど面白い!思わず応援したくなる出来栄えですよ。

 

「ミックス。」には本当に卓球界で活躍する選手が出演!

 

卓球ファンは「お!?」と気付く人も多いと思いますが、現役で活躍する卓球選手がこの映画には出演しています。所々で、現れるので要チェックです。

水谷隼選手・石川佳純選手・吉村真晴選手・伊藤美誠選手・木造勇人選手・浜本由惟選手の6人が出演しています。水谷隼選手と石川佳純選手にはセリフもありますよ。

他にも、道場破りで小学生ダブルスに扮した鈴木福君と谷花音ちゃんペアが登場!ちょっと大きくなった二人に驚きながら、もう少し見たかった気もしました。

 

 

「ミックス。」胸を打つセリフ集!

 

ロマンティック・コメディですから、そんな胸を打つセリフなんてあるの?と思うかもしれませんが、結構あります。それぞれの生きざまから出てくるセリフは胸を打ちます。

 

あんたらには分かんないかもしんないけどさ、

世の中には、何をやっても不器用な人間がいるんですよ。

だけど、一生懸命生きてる奴バカにすんなよ。

引用:https://intergate.info/movie-mix

 

江島と愛莉が、同僚たちに多満子の悪口を言っているシーン。江島は多満子の料理やプレゼントした「手編みのマフラー」をバカにしています。

同じ飲食店に居合わせていて、黙って聞いていた萩原が江島たちに話したセリフです。

 

何してんのよ。面接はどうしたのよ!

迎えに来たんだよ…マイパートナー。

遅いよ!

引用:https://intergate.info/movie-mix

 

萩原が多満子を試合に行くため、迎えに行ったときのやり取りです。ああハッピーエンド。意地張ってたけど、やっと気づいたか・・お互いの気持ち。ほっとした気分になりました。

 

お母さん、少し…分かってきたよ。

私が頑張らなきゃいけないのは、私のためじゃないからだ。

私が輝くのは、周りを照らすため。みんなを輝かせるため。

だけど…だけどねお母さん。

私だって、1人じゃ輝けないんだよ。

みんながいるから、私を照らしてくれる人がいるから、

だから、私も…

引用:https://intergate.info/movie-mix

 

やっと、母親への思いが変わって一歩前に歩みだした瞬間なんだなと、母親的な目線で見てしまって・・じわ~と胸を打ちました。

 

「ミックス。」の結末は?爽快感満点!

 

厳しい練習に耐えて実力をつけてきたフラワー卓球クラブの面々。残念ながら、弥生・佐々木ペア、落合夫婦ペアは1回戦で敗れてしまいます。

多満子と萩原ぺは順調に勝ち進んで「決勝」まで駒を進めます。対戦相手は江島・愛莉ペアです。江島・愛莉ペアがマッチポイントを取り、最後の球はライン上に落ち江島・愛莉ペアが優勝します。

優勝は逃したものの、二人の奮闘に観客から割れんばかりの歓声が上がるのです!フラワー卓球クラブの仲間も、自信と達成感に包まれました。

全日本卓球選手権で活躍した2人のおかげで、「フラワー卓球クラブ」には入会希望者が殺到します。フラワー卓球クラブの面々も一歩前へ歩み始めるのでした。

 

「ミックス。」主題歌もおすすめ!

 

「ミックス。」の主題歌と挿入歌はSHISHAMOによる、主題歌は「ほら、笑ってる」、挿入歌は「サボテン」です。「ほら、笑ってる」は、凛とした歌が強く真っ直ぐに響くバラード。

挿入歌『サボテン』は、軽快でアッパーなポップソングに仕上がっています。ジャケットは、宮崎朝子(G&Vo)の描き下ろしイラストが使用されていますよ。

劇中でアップテンポで疾走感を感じますよ。サボテンはテンポの速い卓球のラリーのように映画にピッタリ!前に進もうと一生懸命な多満子たちの応援ソングですね。

 

 

「ミックス。」の面々に引き込まれる理由って?

 

ただのドタバタコメディーではなかった!「フラワー卓球クラブ」の5人はそれぞれ心に抱えているものがあります。そんな中、多満子が戻ってきたことで大きく変わっていきます。

同じ目標に向かってがむしゃらに、一生懸命突き進んでいく。そんな彼らの姿に見る人は心が揺さぶられます。人生なんてそううまくいくもんじゃない・・・

それでも、頑張った先にはいったい何が見えるんだろう。そんな結末を期待しつつ、最後に優勝できなかったけど大事なものは手に入れた彼らに大いに満足できるのでしょう。

ちゃっかり、視聴者も「フラワー卓球クラブ」の一員になって、全国大会を目指していく。そんな一体感がこの映画の大きな魅力なんでしょうね。

 

まとめ

 

いかがでしたか?「ミックス。」の映画のキャスティングや見どころをご紹介してきました。実は私、中学時代卓球部だったもので・・・

「混合ダブルスやるの?卓球のシーンあんまりないんじゃないの?」なんて思っていました。いや~練習したのがわかりましたね。卓球って難しいですよ。本当に。フォームもよく練習されてますよね。

ただの、コメディータッチかと思ったら、キャスティングもしっかりしてるし、濃いキャラの登場人物たちが魅力的で最後にはすっかり「ミックス。」の虜になっちゃいました。

ABOUT ME
なおれお
現在は、フルタイムで契約社員として働いています。ライターとして活動しつつ子育てブログ、特化ブログ運営中です。様々な分野の記事執筆をこなしています。