ジブリ作品

宮崎吾朗の初監督作品!映画『ゲド戦記』のあらすじや見所を紹介

今回紹介する『ゲド戦記』は、2006年に公開されたスタジオジブリ製作の長編アニメーション映画。

宮崎駿の息子である宮崎吾郎の初監督作品としても注目された映画ですね!この記事を読んでもらえれば、より本作品を楽しめますよ。

映画『ゲド戦記』のあらすじをはじめ、キャラクターや見所なども紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね!

(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/illustrations/ドラゴン-ドラグーン-ドラゴンズ-3462724/)

映画『ゲド戦記』の作品情報

まずは2006年に公開された映画『ゲド戦記』の作品情報を簡単に紹介しますね!

作品情報
  • 原作:アーシュラ・K・ル=グウィン『ゲド戦記』シリーズ
  • 原案:宮崎駿『シュナの旅』
  • 監督:宮崎吾朗
  • 脚本:宮崎吾朗・丹羽圭子
  • 製作:スタジオジブリ

映画『ゲド戦記』は、宮崎駿も影響を受けたアーシュラ・K・ル=グウィンの小説『ゲド戦記』が原作。

「第30回日本アカデミー賞」で優秀アニメーション作品賞を受賞し、2006年の邦画興行収入1位を記録した人気作品ですね!

映画『ゲド戦記』のあらすじ


竜や魔法が存在する多島海世界「アースシー」。竜が人間の住む世界に現れて共食いをするなど、何者かの手によって世界の均衡が失われ始めていた。

異変の原因を探るべく旅に出た大賢人・ハイタカは、父親を殺して国から逃げ出してきたエンラッドの王子・アレンと出会う。

旅を続ける2人は、ハイタカの昔なじみ・テナーの家に身を寄せる。しかし、テナーと共に暮らしている少女・テルーは、心に闇を持ち自暴自棄になるアレンを嫌悪するのだった。

少しずつ交流を深めていく中、もう1人の自分(影)に追われているアレンは家を出て行くことに。その夜、悪の魔法使い・クモの企てにより、アレンやテナーが連れ去られてしまう…。

映画『ゲド戦記』の登場キャラクターを紹介!

簡単にあらすじを紹介したところで、本作品の登場キャラクターを一部紹介しますね!

アレン(CV:岡田准一)

本作の主人公で、エンラッドの王子(17歳)。純粋で生真面目な性格から心の均衡を失い、心の光だった彼の分身が「影」となって去ってしまう。

精神が不安定となったアレンは、衝動的に父親を殺してしまい、エンラッドから逃亡する。放浪中にハイタカに救われ、世界の異変の原因を探す旅に同行する。

テルー(CV:手嶌葵)

本作のヒロインで、顔に火傷の跡がある少女。テナーと共に暮らしているが、両親に虐待された末に捨てられた辛い過去を持つ。

自分の命を大切にしない者には心を開かず、自暴自棄になるアレンのことを嫌っていたが、心に傷を持つ同じ者として徐々に歩み寄っていく。

ハイタカ(CV:菅原文太)

頬に傷を持つアースシーの大賢人。世界の均衡が崩れ始めていることを察知し、アレンと共に原因を探る旅に出る。

世界の均衡を保つためには、無闇に魔法を使ってはいけないと考えている。

テナー(CV:風吹ジュン)

ハイタカの昔なじみで、彼の良き理解者。「ゲド」というハイタカの真の名を知っていて、親に捨てられたテルーと共に暮らしている。

クモ(CV:田中裕子)

永遠の命を得るために、禁断の生死両界を分かつ扉を開いた悪しき魔法使い。

かつて魔法を濫用していたが、ハイタカ(ゲド)に阻止された過去があり、彼に復讐する機会を伺っている。

心に闇を抱えるアレンは悩める若者を投影したキャラクター

出典:https://pixabay.com/ja/photos/天の川-宇宙-人-星-1023340/

映画『ゲド戦記』は、冒頭で“アレンが父親(国王)を刺す”という衝撃的なシーンからスタートします。

実は原作にはない映画オリジナルの設定で、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが提案したものなんです。

悩みを抱えるアレンの姿は“若者たちが持つ不安や閉塞感”を、世界や社会の象徴である国王を刺した行動は“若いときに湧き上がる衝動”が表現されているんですよ。

このような背景を見てみると、『ゲド戦記』という作品がアレン(17歳)と同じくらいの世代に向けて作られていることが分かりますね!

誰も抱える光と闇。自分と向き合おうとするアレンの姿に注目!

出典:https://pixabay.com/ja/photos/アドベンチャー-高さ-登山-山-1807524/

物語のきっかけであり、何度となく登場するアレンの「」。映画では影に追われているアレンを“心の闇”、実体を追いかける「影」のアレンを“心の光”として表現しています。

心に傷を負っているアレンは、自分を追いかけてくる「影」の存在を“心の闇”と思っていて、本当は“自分の善心”だということに気付いていないんです。

あることをきっかけに、恐れていた「影」の存在を受け入れようとするアレン。しっかりと自分と向き合う姿には、“本当の自分を受け入れることが大切”だと感じることができます。

このようにメッセージ性が強いのもジブリ作品の魅力。特に自暴自棄になりやすい若い方にとっては、何かと胸に突き刺さる作品ですね!

ファンタジーから学ぶ「命の大切さ」や「人としての生き方」

出典:https://pixabay.com/ja/photos/手-オープン-キャンドル-1926414/

スタジオジブリの作品と言えば、美しい作画や音楽で描く“不思議な世界観”が魅力ですよね!

映画『ゲド戦記』も竜や魔法が存在するファンタジー作品ですが、身分の格差を象徴する「奴隷制度」や商人による「麻薬(ハジア)」の売買など、どこか現実とリンクする部分も多いです。

そんな均衡が崩れた世界で、人としての生き方命の大切さを諭すハイタカやテルーの言葉には、きっと心を打たれるでしょう。名言が多い作品なので、キャラクターの言葉にも注目です。

作中では「生」と「死」について触れるシーンが多く、「“生きるとは何か」と考えさせられる作品ですね!

映画『ゲド戦記』の良いレビュー

ここからは、実際に映画『ゲド戦記』を観た方のレビューを紹介しますね!

よかった。声がすごく好き。
自分は、割とアレンのような考え方をする人間で、不安とか苦しみとかに目をむけてしまいがちで、だからアレンの気持ちとか行動もまあまあわかると思う。でも、テルーがアレンに投げかけた言葉がああ…となんか。確かにと思う。闇とか不安ばかりにずっと追われているのではだめなんだと思う。自分は孤独だとか思ってたけど、全然そんなことなくて、両親とか友達とかから大分愛を受けているんだなあと思う。忘れてしまう。傲慢だね。気をつけないと。私がすぐまさにいまから変わるわけではないと思うけど、この映画は私の人生にじわじわ影響を与えていくのだと思う。出会えてよかった。この映画は酷評ばかりだけど、自分の好きという気持ちを大切にしたい。

出典:https://filmarks.com/movies/27890/reviews/95985298

 命の大切さと、自己と向き合うことにテーマに描かれていた。
人の命が今まで続いているのも長い歴史の中で次に繋ごうとしてくれた人がいたからなんだなと感じた。普段命を意識することはあまり無いけれど、限りあるものをたくさんの人が繋いできて、自分のその中の一人だと思うと大切にしなければと思う。
影が実は体を求めてさまよう光だったという設定も良かった。
不安に取り憑かれて我を失ったり、いかに自分の心の光と闇を共存させるかがよりリアルに伝わってきた。
原作を全く読んだことがないので、分からないままの部分もあったけれど、テーマがはっきりしていたのでメッセージ性があった。
テルーの唄がきれい。

出典:https://filmarks.com/movies/27890/reviews/95415106

良いレビューでは、「自分と向き合う大切さを学んだ」「“生きるとは何かを考えさせられた」という意見が見られました。

映画『ゲド戦記』は、誰もが抱える「光」と「闇」、人間にとって切り離せない「生」と「死」という重厚なテーマを描いた作品。

悩みもがくアレンの姿やテルーが投げかける言葉には、生きてく上で大切なことを学ぶことができるでしょう。

また、「テルーの唄が素敵」というレビューも多かったので、ぜひテルー(手嶌葵)の歌唱にも注目してみてくださいね!

映画『ゲド戦記』の悪いレビュー

良いレビューを紹介したところで、本作品への悪いレビューも紹介しますね!

ん〜これは個人的にはあんまりささらんかったなぁ
まず、前提知識がかなりすっ飛ばされて、なんで、お父さん殺したの?とか恐れがあるの?とかゲドは何を目的に旅してるん?という疑問が多い。
原作あるから読めってことかもだけど、映画単体で成立しないとこのご時世成り立たんよなぁと。
ハリーポッターだって映画だけで楽しめるし。
あと、散々大賢人とか言われてたのにやったこと手錠外したくらいでなんだかなぁという肩透かし感。

出典:https://filmarks.com/movies/27890/reviews/96174761

悪いレビューでは、「疑問に残る部分が多かった」「世界観に入り込めなかった」という意見が見られました。

確かに『ゲド戦記』という映画は、独特な世界観となっているため、内容を理解するのが大変かもしれません。

また、「何故、ハイタカの顔には傷があるのか」など見る人によっては疑問が残り、上手く回収できていない部分があるのも否めませんね。

尚、原作となる小説で回収できることも多いので、より『ゲド戦記』を楽しみたい方はぜひチェックしてみてくださいね!(原作については後程紹介)

『ゲド戦記』の視聴方法

現在(2021年3時点)、映画『ゲド戦記』を含むスタジオジブリ作品は、オンライン配信などが行われていません。

主な視聴方法としては、 DVDなどディスクリリースされているものを購入またはレンタルするか、テレビでの再放送が挙げられます。

尚、映画『ゲド戦記』を観たい方は、DVDをレンタルできる「TSUTAYA DISCAS」の利用もおすすめ!(月額プラン2052円・単品レンタルも可能)

30日間の無料トライアルもあるので、初めての方も安心して利用できますよ。無料期間中の解約もできるので、ぜひ検討してみてくださいね!

『ゲド戦記』をより楽しみたい方は原作の方も要チェック!

『ゲド戦記』という作品をより楽しみたい方は、原作となる小説を読んでみるのもおすすめ!

映画『ゲド戦記』は、アーシュラ・K・ル=グウィンの小説『ゲド戦記』が原作で、3作目となる『さいはての島へ』を中心に構成されています。

映画と小説では異なる部分が多いですが、『ゲド戦記』の世界観をより広く感じられますよ。宮崎駿にも多大な影響を与えた作品なので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!

また、宮崎駿のファンタジー絵物語『シュナの旅』からも強い影響を受けているので、興味のある方はこちらもぜひ。

宮崎吾朗の初監督作品!映画『ゲド戦記』のまとめ

今回は、2006年に邦画興行収入1位を獲得した映画『ゲド戦記』を紹介しました。

ジブリ作品の中でも難解とされる『ゲド戦記』ですが、「生」と「死」など重厚なテーマを描いた見応えのある作品です。

映画だけでも楽しめますが、より本作品を楽しむなら原作を見てみるのもおすすめ!

原作との違いを楽しんだり、映画では理解できなかった部分を回収できたりと、より深く『ゲド戦記』の魅力に触れられますよ。

ABOUT ME
ゆうと
SEOライター歴4年。金融、インテリア、格安SIMなど複数メディアにてGoogle検索上位を獲得。 無類のバスケ好きで幼い頃からNBA(特にレイカーズ)の大ファン。 現在は漫画・アニメ鑑賞にどハマり中。