日本映画(サスペンス)

【新旧2作いっぺんに!】映画『犬神家の一族』について紹介!!

映画『犬神家の一族』は1976年に公開され、2006年にはリメイク版が公開された、邦画のなかでも屈指のサスペンス映画です。

『犬神家の一族』には印象に残るシーンがたくさんありますよ。本作の内容を知らない人でも湖の水面から足だけが出ている映像や、マスクをつけた佐清(すけきよ)をご存知の方もいるでしょう。

この記事では、映画『犬神家の一族』のあらすじや登場人物、見どころについて紹介しています。ぜひ最後まで読んでくださいね。

(トップ画像出典:https://unsplash.com/photos/evlkOfkQ5rE)

映画『犬神家の一族』あらすじ

信州きっての名士・犬神佐兵衛が、莫大な財産を遺してこの世を去りました。佐兵衛の莫大な遺産を相続するため、犬神家の一族が集まり、名探偵・金田一耕助が立会って遺言状が発表されます。

その内容は以下の通りです。この遺言状がキッカケとなり恐ろしい連続殺人事件の幕があがりました。

全相続権を示す犬神家の家宝斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)の三つを、

佐清、佐武、佐智(佐兵衛の3人の孫息子)の中から配偶者を選ぶことを条件に、野々村珠世に与えるものとする

佐兵衛の孫の中から夫を選べば、犬神家の家宝でもある遺産を、犬神家の人間ではない珠世が相続できるという衝撃の内容。

そして“斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)”になぞらえた殺人が始まっていきます…

映画『犬神家の一族』登場人物

ここで映画『犬神家の一族』の、個性的な登場人物について紹介します。それが以下の3人ですね。

映画『犬神家の一族』登場人物
  • 金田一耕助
  • 野々宮珠世
  • 犬神佐清

本作の主人公であり、名探偵として事件を解決していく金田一耕助、ヒロインとして物語に深く関わる存在の野々宮珠世、そして佐兵衛の孫でありマスクで顔を隠した犬神佐清

この3人を中心として、佐兵衛の遺産であり犬神家の家宝である“斧・琴・菊”を巡る事件が進んでいきます。次の項目から、この3人について詳しく説明していきますね。

映画『犬神家の一族』登場人物:金田一耕助

本作の主人公で、犬神家で起こった連続殺人事件を解決するのが、名探偵として名高い金田一耕助です。1976年版と2006年版の両方で、金田一を演じたのは名優・石坂浩二さんです。

頭髪はボサボサで、足元は白足袋に下駄履き。何かあるたびに頭を掻いてフケを飛ばすなど、非常に清潔感がない人物です。

しかし頭の冴えはバツグンで、数ある難事件を次々と解決してきた日本きっての名探偵でもあります。

本作では犬神家の顧問弁護士に依頼され、遺言状の発表に立ち会いました。

映画『犬神家の一族』登場人物:野々宮 珠世

佐兵衛の恩人の孫娘で、犬神家の家宝の相続権を持っている本作のヒロインが野々宮珠世です。

1976年版では島田陽子さん、2006年版では松嶋菜々子さんが珠世を演じました。

彼女は佐兵衛の恩人である野々宮大弐の唯一の肉親であり、実の孫娘でもあります。それが理由で、遺産の相続人に指名されました。

果たして彼女が遺産の相続人となった理由は、佐兵衛の恩人の孫であるという理由だけなのでしょうか…

映画『犬神家の一族』登場人物:犬神 佐清

佐兵衛の孫の1人で、顔をマスクで隠しているのが犬神佐清です。1976年版ではあおい輝彦さん、2006年版では 尾上菊之助さんが珠世を演じました。

かつては若き日の佐兵衛に似た美青年でしたが、ビルマ戦線で顔に酷いヤケドを負ったため、現在は常にマスクをつけています。

ちなみに佐清は白いマスクをつけていますが、目の周りだけは黒く見えます。これは目の穴から、佐清の焼けた皮膚が見えているからですね。

身勝手な人間が多い犬神家の一族では珍しいほど良識的な人間で、佐兵衛に見込まれていた好青年です。

映画『犬神家の一族』見どころ

テレビで番組を見ている3人のシルエットhttps://unsplash.com/photos/h5cFbbecEuY

映画『犬神家の一族』の見どころを紹介します。本作はかなり複雑な話なので、視聴するときはこの見どころに注目してくさいね。

映画『犬神家の一族』の見どころは、なんと言っても犬神家で起こる事件の真相とトリックが解明されていくラストシーンです。

ストーリーがとても深く練られており、ラストシーンでは驚きの真相が次から次へと解明されていきます。トリックもかなり凝られているので、2回3回と見直すことでどんどん面白みが増していきますよ。

また本作は”血の繋がり”がとても重要なので、視聴するときはその要素にも注目してほしいですね。

1976年版映画『犬神家の一族』の特徴

ここからは1976年版映画『犬神家の一族』の特徴を紹介していきます。

劇中の音楽を作った人がスゴイ!!

本作の劇中に流れる音楽を作った人は、なんと大野雄二さんです!名前だけ聞いてもピンと来ない方は「アニメ版ルパン三世の音楽を作った人」と聞けば、ピンと来るでしょう。

本作のテンポとカット割がとにかく速い!!

映画『犬神家の一族』の監督である市川崑さんは、血の繋がりがややこしい本作を普通に撮影すると、ただただ説明するシーンだけで映画が終わってしまうと感じていました。

その問題を、市川崑さんは驚くべき手法で解決します。それが以下の手法ですね。

  • たった1秒や2秒でカットを切り替える
  • 人が話すタイミングを被らせる
  • 今は関係ないが、のちに関連性がわかるシーンを一瞬入れる

これらの手法を使うことで、物語を止めることなく複雑な人間関係&トリックを表現できました。

エヴァと古畑に影響を与えた!!

市川崑さんが本作で追求したポイントの1つに「見た時のインパクト」があります。逆さになった人間の死体が、湖に突きささっているシーンはとても有名ですよね。

そしてオープニングクレジットに使われた文字のデザインも、インパクト抜群です。実際に見比べてもらうと分かりますが、『エヴァンゲリオン』や『古畑任三郎』とソックリ!

実は『エヴァ』の監督である庵野秀明さんと『古畑』の監督である三谷幸喜さんは、本作の文字デザインに影響を受けて、それぞれの作品に反映させました。

2006年版映画『犬神家の一族』の特徴

そして2006年版映画『犬神家の一族』の特徴を紹介していきます。

出演俳優がとにかく豪華!!

金田一役は1976年と同じく石坂浩二さんなのですが、石坂さん以外の出演俳優がとにかく豪華!その方々がこちらです。

  • 松嶋菜々子
  • 松坂慶子
  • 萬田久子
  • 尾上菊之助
  • 岸部一徳
  • 林家木久蔵
  • 中村玉緒
  • 三谷幸喜
  • 深田恭子etc

松嶋菜々子さんや松坂慶子さん・萬田久子さんから、林家木久蔵さんや三谷幸喜さんまで、幅広い実力者が勢ぞろいしていますね。

少しマイルドになっている!!

2006年版は1976年版と比べて、演出が少しマイルドになり怖さが薄らいでいます(と言っても十分怖いのですが)。なので家族で見やすくなっていますよ。

映画『犬神家の一族』を視聴するなら

ここまで読んでいただいて、映画『犬神家の一族』を視聴したくなったのではありませんか?

そこでこの項目では映画『犬神家の一族』を視聴できる動画サイトを紹介します。

この3つの動画サイトの内、amazon prime videoとU-NEXTには「30日のお試し期間」があり、その期間内なら無料で見ることができます。

しかしVideoMarketは「登録初月無料」となっており、月末に登録すると翌日から月額がかかってしまうので、注意してくださいね。

そしてU-NEXTでは1976年版のみ視聴できます。これらの中から、ぜひどれかのサービスに登録して視聴してみてはいかがでしょうか?

映画『犬神家の一族』まとめ

映画『犬神家の一族』について紹介しました。1976年と2006年の2回にわたって公開されているのは驚きでしたね。

劇中での金田一の名推理と、相続人に指名された珠世にどんなピンチが訪れるのか、そして事件の真相に大きく関わってくる佐清の真実とは…

この記事で紹介した以外にも、見どころや面白いシーンはいくつもあります。筆者が見つけられなかった面白さを、あなたなら見つけられるでしょう。

ぜひ映画『犬神家の一族』をご鑑賞ください。恐ろしくも感動できる物語が、あなたを待っていますよ。

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かずひさ
ブロガー&ライターとして暮らしてます。