日本映画(サスペンス)

【伊坂幸太郎の名作を映画化!】『重力ピエロ』のあらすじ・見所まとめ

サスペンス映画の傑作『重力ピエロ』は、個性的な登場人物と深く練られたストーリーが魅力の作品です。

この作品は、伊坂幸太郎の人気小説を映画化したもので、父親が異なる兄弟がその運命に翻弄されていく物語となっています。

今回は、そんな『重力ピエロ』のあらすじや見所、口コミなど、詳しく紹介していきます。

この記事が『重力ピエロ』を視聴するきっかけになれば幸いです。ぜひ最後まで読んで、参考にしてください!

(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/illustrations/dna-顕微鏡-セル-遺伝子-1903318/)

映画『重力ピエロ』の作品情報

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まずは、映画『重力ピエロ』の基本的な作品情報を紹介していきます。

『重力ピエロ』の作品情報
  • 公開日:2009年5月23日
  • 上映時間:119分
  • 監督:森淳一
  • 原作:伊坂幸太郎
  • 主題歌:S.R.S(Sometimes)

原作者は、小説『アヒルと鴨のコインロッカー』などでも知られる伊坂幸太郎です。

彼は、自分の住んでいる地元を作品の舞台にすることが多く、本作も地元仙台を舞台に描かれています。

そんな『重力ピエロ』とは、どのようなストーリーなっているのでしょうか?次の項目では簡単なあらすじを紹介していきます。

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映画『重力ピエロ』のあらすじ

https://unsplash.com/photos/RKWmxBkxLe8

遺伝子研究者の兄・泉水と、ピカソの生まれ変わりと思っている弟・春は、半分しか血がつながっていない兄弟であった。実は彼らの母親はかつて強姦事件にあっており、その結果生まれた子供が春である。

ある時、彼らの住む地域で放火が立て続けに起こり、その現場近くにはいずれもグラフィティアートが残されているという奇妙な事件が起きた。

兄弟は、この事件を調べるため捜査を開始した。そして、グラフィティアートのメッセージが遺伝子配列のルールになっていることを突き止める。

そんな連続放火事件を捜査する中で、彼らが知るはずもなかった兄弟とその家族の謎が明らかになっていく。

映画『重力ピエロ』の予告映像

ここでは、『重力ピエロ』の内容を少し覗いてもらうため、予告映像を紹介します。以下の予告映像は1分40秒程度なので、ぜひ観てみてください。

「春が2階から落ちてきた」と言う印象的な語り出しで始まりますが、これはこの物語をよく表している言葉です。

映画の最後でもこの言葉が繰り返されるのですが、また違った意味に聞こえてくるのが面白いところ。

そして、この映像の中で、原作者の伊坂幸太郎は次のようなメーセージ(1:23〜)を残しています。

伊坂幸太郎のメッセージ

「重力ピエロ」は僕にとって一番、思い入れがある作品だ。ただ、このお話は、映画にすると、ごく普通の「家族の話」となってしまうのではないか、と言う危惧があった。

けれど、その心配は必要なかった。とてもいい映画だったからだ。

このように原作者は、映画化することによって、作品の世界観が損なわれるのではないかという懸念を抱いていました。

しかし、実際に完成した映画を観て、その完成度の高さに胸を撫でおろしています。

映画『重力ピエロ』のメインキャスト

ここでは、『重力ピエロ』の主要人物を演じるメインキャストを紹介していきます

加瀬 亮(奥野 泉水 役)

加瀬 亮は、1974年生まれの俳優で、日本のみならず、海外の作品にも多数出演しています。

演技派として知られ、CNNの「まだ世界的に名前は売れていないが、演技力のある日本の俳優7人」の1人に選ばれています。

本作では、草食系の遺伝子研究者、奥野泉水を演じており、落ち着きと気迫の2面性がある演技を見ることができます。

岡田 将生(奥野 春 役)

岡田将生は、1989年生まれの俳優で、高校生で俳優デビューしました。

2009年に本作を始め、5本映画に立て続けに出演し、数多くの映画新人賞を総なめにしています。

本作では、自分をピカソの生まれ変わりと思っている奥野春を演じています。兄の泉水とは対照的な、ハツラツとした性格ですが、何か奥に秘めたものを感じさせます。

吉高 由里子(夏子 役)

吉高由里子は、1988年生まれの女優で、原宿でスカウトされて女優デビュー。

『蛇にピアス』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、ブレイクをはたしました。

本作では、春を付け回すストーカー夏子の役を演じており、ミステリアスな印象の演技に注目です。

映画『重力ピエロ』の口コミ

https://unsplash.com/photos/wFdCFmY-JS4

ここでは、『重力ピエロ』を視聴した人たちのツイッターでの口コミをいくつか紹介していきます。

https://twitter.com/kaneyan65/status/1252563918666563584?s=21

https://twitter.com/p7xywqs533wn9pm/status/1273260079907667970?s=21

この映画は最初、ただの暖かい家族映画のように思われます。しかし、視聴者の感想を見ると、緻密に計算されたストーリーがさすが伊坂作品というコメントが多くみられました。

そして、無駄な話題やキャラクターがいないところなど、詰め込み感がないところもこの作品の魅力です。

この作品は映画だけで観ても十分に楽しめる仕上がりになっていますが、原作を読んでから観たり、映画を観た後に原作を読んだりしてもより楽しむことができると思います。

映画『重力ピエロ』を視聴した筆者の感想

筆者は原作を読んでからこの映画を視聴しましたが、小説特有の情緒をこの映画では感じることができ、原作の良さを最大限に出せていると思いました。

「春が2階から落ちてきた」というセリフで始まる冒頭は、驚きを感じずにはいられません。そしてラストのシーンでもこの言葉がもう一度繰り返されるのですが、その意味が違って聞こえた時は、快感を覚えました。

また、この作品は全体として、レイプ・放火など、かなり重いテーマを扱っています。中盤では少しドロドロした展開もありますが、最後は心温まると同時にスッキリできる結末となっています。

なので視聴後は心がフワッと軽くなったような感じがしました。観ていて気持ちの良い作品に仕上がっていると思います。

映画『重力ピエロ』の見所

ここでは、筆者がぜひ注目してほしい『重力ピエロ』の見所を紹介していきます。

俳優陣の演技

この映画は過激でシリアスなシーンから、家族愛のシーンまで演技の振り幅がとても広いです。

しかし、加瀬亮、岡田将生をはじめとする演技派の俳優陣が、様々な表情の演技を見せており、この作品の魅力を引き出しています。

グラフィティアートに込められた暗号

連続放火事件の現場近くに残されているグラフィティアート。一見するとただの落書きのように見えますが、そこにとても深い意味が込められてます。

どのような意味が込められているのか考えながらみると、この映画をより楽しむことができますよ。

映画『重力ピエロ』をより楽むための予備知識

https://pixabay.com/ja/illustrations/dna-遺伝物質-らせん-3539309/

本作の主人公、奥野 泉水(加瀬 亮 演)は、遺伝子の研究者で、その遺伝子に関係した言葉がよく登場します。ここでは、この映画をより楽しむための予備知識を少し紹介していきますね。

まず遺伝子とは、生物としての情報が刻まれているもので、その本体をDNAと呼びます。

DNAを構成する要素

DNAを構成する要素は、シトシン(S)、チミン(T)、グアニン(G)、アデニン(A)の4つです。これらが、一列に並ぶことによって遺伝情報を表します。

カッコの中のアルファベットはそれぞれ頭文字をとっており、実はこれが物語の鍵を握ることになるんです。

DNAの形は二重らせん構造

先ほど説明した4つの構成要素が並んだ遺伝子配列が二重に並んでおりかつ、らせん状になっています。

この形状は本作のように、二つの異なるように見えるものが実は複雑に絡み合いながら、同時に進行していく展開を暗示しているようです。

映画『重力ピエロ』の視聴方法

https://unsplash.com/photos/ngMtsE5r9eI

ここでは、本記事執筆時点(2020年9月)で『重力ピエロ』が視聴可能な動画配信サービスを紹介します。

『重力ピエロ』の視聴方法

これらのサービスは定額料金を払うだけで、好きな映画が見放題(一定の制限あり)になっています。

上記のように無料トライアル期間が設けられているので、気になったものがあれば試しに使い始めてみてはいかがでしょうか?

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ラストが心地よい映画『重力ピエロ」の紹介まとめ

今回は、映画『重力ピエロ』のあらすじ・見所を徹底解説ということで、ここまで書いてきました。

本作は当初、映像化不可能とまで言われていました。ところが、蓋を開けてみると、この映画は原作の良さを最大まで引き出した名作になっていました。

メッセージ性がとても強く、作品に込められた意味を考えながら観ていくと、より深みも増していくように感じます。筆者自身もまた何回か見返したいなと思いました。

本記事を読んで、この映画が観たくなったという人は、ぜひ先ほど紹介した定額動画サービスを利用してみてください。

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こすけ
場所や時間にとらわれない自由な働き方を目指しています。 【経歴】 自動車部品メーカーのエンジニア→ブロガー/ライター 【趣味】 ピアノ、読書