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原題は全然違う?!「アクトレス~女たちの舞台~」の真のテーマとは?

あなたは海外映画を観るとき、日本語のタイトルの付け方を気にしたことはありますか?人によっては「この邦題はちょっとな・・・」と思うこともあるかもしれません。

今回紹介する名作「アクトレス~女たちの舞台~」も、原題と邦題があまりにもかけ離れていてびっくりしちゃうような映画です。

この記事では、「アクトレス~女たちの舞台~」をただ紹介するだけではなく、原題と邦題の違いについて触れながら真の魅力に迫っていきます。

今回紹介する視点を基に鑑賞することで、「アクトレス~女たちの舞台~」をより楽しんでいただけたら幸いです。

(トップ画像出典:https://images.app.goo.gl/1mvmQNBKJ1s7Ys1a9)

「アクトレス~女たちの舞台~」の作品情報

まずは「アクトレス~女たちの舞台~」の作品情報を紹介いたします。「アクトレス~女たちの舞台~」は2014年5月23日にフランスで公開された映画です。

監督はオリヴィエ・アサヤス。登場人物の内面を描くような作風が魅力です。

主演を務めたのはジュリエット・ヴィノシュ。世界三大映画祭―カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭―すべての女優賞を受賞した、名女優です。

監督のオリヴィエとは「夏時間の庭」などで共演したことがあります。

「アクトレス~女たちの舞台~」あらすじ

名女優として円熟したマリア・エンダースというハリウッド女優の葛藤をメインに描いた作品です。ある日マリアは自身の出世作である「マローナの蛇」という映画に再演することを依頼されます。

しかし、配役は当時18歳のときに演じた若い女性の役ではなく、40歳の年配女性の役。

自身が若者を演じた映画に、年配役として再演を依頼されたことで、マリアは自分自身の「老い」と向き合わなければならなくなりました。

「老い」と向き合はなければならなくなった大女優は、どのような思いで演技に取り組むのか、その葛藤が描かれています。予告編はこちら、・・・と言いたいところなのですが、

予告編を先に観るのだけはやめておいたほうが良い

「アクトレス~女たちの舞台~」という映画に関しては、予告編を観ずに本編をいきなり鑑賞することをおススメします。・・・「予告編より先に本編を観た方が良い」とは、一体どういうことなのでしょうか?

予告編を観ずに本編を視聴したほうが良いと言うのには、理由があります。それは、予告編を先に観ると、この映画に対して「ある視点」を与えられてしまうことです。

この「ある視点」というのは、邦題である「アクトレス~女たちの舞台~」というタイトルのイメージに沿って作られたものです。

ところが、この映画の原題は「シルス・マリア」。・・・正直、全然違いますよね?原題のイメージ通りに鑑賞したいのであれば、予告編を見るのは後回しにすることをおススメします。

原題「シルス・マリア」が描いているものとは?

では、原題の「シルス・マリア」という言葉は何を描いているのでしょうか?「シルス・マリア」とは、スイスの雄大な山岳地帯を表す地名であり、作中に何度も登場します。

主人公のマリアが「老い」と向き合うことで生まれる葛藤が、雄大な「シルス・マリア」に象徴されているのです。

つまり、この作品が描いているテーマは、人が「老い」と向き合うことで生まれる葛藤そのものです。

原題が与えるテーマ通りにこの映画を観たい、というのであれば、先ほども申しあげた通り、予告編を観ず一気に本編を鑑賞することをおススメします。

映画における原題と邦題の違い

今回紹介している「アクトレス~女たちの舞台~」のように、原題と邦題の与える印象が全然違うという映画はしばしば存在します。

海外映画を鑑賞するときは原題も調査し、原題と邦題それぞれが与えるイメージを比べてみると、より映画を楽しめるようになるのではないでしょうか?

「アクトレス~女たちの舞台~」の出演俳優

主人公・マリアを演じたのは、ジュリエット・ヴィノシュ。世界三大映画祭の賞をすべて受賞した超大物女優です。女優としてある程度円熟しており、作中で演じたマリアと同じような境遇にあることにも注目です。

マリアの秘書・ヴァレンティンを演じたのはクリスティン・スチュワート。彼女の演技が専門家にも絶賛されています。

特に、マリアと台本を読み合わせるシーンには必見です。台本の読み合わせなのに、まるでマリアとヴァレンティン2人の関係について本音を言い合っているような、迫真の演技に注目してみてください。

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若き天才女優・ジョアンを演じたのはクロエ・グレース・モレッツ。「世界で最も美しい100人」では最高2位にも選ばれた過去があります。顔立ちからうかがえる力強さがジョアンの役にピッタリですね。

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「アクトレス~女たちの舞台~」の見どころ

この映画の見どころと言えば、やはり俳優陣です。主演のジュリエット・ヴィノシュ、秘書役のクリステン・スチュワート、ジョアン役のクロエ・グレース・モレッツと、超豪華な女優がそろっています。

また、今紹介したメインキャラの3人が、実際の人間関係とリンクしているように思えることも、「アクトレス~女たちの舞台~」の魅力です。

作中でマリアが葛藤していたように、ジュリエット・ヴィノシュ自身も、クリステン・スチュワート、クロエ・グレース・モレッツという若手の登場に、焦りや不安を感じていてもおかしくありません。

だからこそ、演技にもリアリティが生まれて魅力が増しています。「この人たち以外ありえない!」と思わせてくれるような、見事な配役ですね。

専門家からの評価とSNS感想

「アクトレス~女たちの舞台~」は専門家から非常に高い評価を得ています。

本作はカンヌ国際映画祭で公式上映され、高い評価を得た。 とりわけ、ヴァレンティン役を演じたクリステン・スチュワートの演技は絶賛され、翌年のセザール賞にノミネートされ、見事アメリカ人女優としては史上初となる助演女優賞を受賞した。 また、米国内でも公開され、12月2日に発表された第81回ニューヨーク映画批評家協会賞助演女優賞を受賞した。

(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%80%9C%E5%A5%B3%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E8%88%9E%E5%8F%B0%E3%80%9C)

また、各サイトからの評価は次の通りです。レビューの数は多い方ではありませんが、だからこそ高評価率は高いと言えます。

  • Filmarks: 3.5 – ‎504 件
  • Yahoo!映画:3.4 – ‎270 件
  • 映画.com:3.3 – ‎26 件

そして、Twitterからは次のような感想が寄せられています。なんとあの小島秀夫監督も「アクトレス~女たちの舞台~」関するツイートをしていますね。

 

https://twitter.com/HAtaraxia/status/1074809180815470592

https://twitter.com/gamimic0/status/1054225347741249536

「アクトレス~女たちの舞台~」のストーリー・演出

大きな起承転結があるというわけではなく、比較的ゆったりとした雰囲気で物語が進行していきます。

映画のためにストーリーが練られたというよりは、マリアという女優に、ある期間の間で本当に起きた出来事を切り取ったかのような演出がなされています。まるで、実話のドキュメンタリー映画を観ているかのようです。

物語がゆったり進むため、自然の風景が良く映えます。落ち着いて自分の内面と向き合いたいときにこの映画を観てみるといいかもしれませんね。

クラシックの多用が特徴的な劇中挿入歌

「アクトレス~女たちの舞台~」では、ゆったりとした物語進行に沿うようなクラシック音楽が多用されています。本編を観れば、全く興味がなかった人でも「クラシックって案外いいものだな」と思えることでしょう。

「アクトレス~女たちの舞台~」で使われているクラシックのバロック音楽の中から、おすすめのものをいくつか紹介いたします。最初に紹介するパッヘルベルのカノンと言えば、日本人にもなじみの深い曲ですね。

  • パッヘルベル「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ」

 

  • ヘンデル「ラルゴ」

 

クラシック音楽が多用される「アクトレス~女たちの舞台~」ですが、1つだけ例外としてロックミュージックが使用されるシーンがあります。そのとき使われた曲が、プライマルスクリームの「コワルスキー」です。

「コワルスキー」が使われたシーンはヴァレンティンがマリアに対してイラつきながら一人でドライブをするシーンです。作中でほぼ唯一若者の心情を代弁する音楽として、ロックミュージックが選択されたのでしょう。

  • プライマルスクリーム「コワルスキー」

「アクトレス~女たちの舞台~」視聴方法

もしあなたがAmazon prime会員であれば、「アクトレス~女たちの舞台~」を見放題のサービスで視聴することができます。最もわかりやすい視聴方法かと思います。

また、プライム会員ではないけどAmazonのアカウントは持っている、という場合無料で視聴する方法があります。

FODというビデオオンデマンドサービスを利用することです。Amazonアカウントを持っていればワンクリックで登録することが可能で、1か月間は無料お試し期間となります。

以下、「アクトレス~女たちの舞台~」を視聴できるサービスをまとめておきます。

  • Amazon prime video
  • FOD

なお、現段階で観られるVODですので、場合によっては他のVODで配信が開始されることもあります。以下のVODも逐一調べることをお勧めします。

VOD 料金(税込) 取り扱いのある媒体・ジャンル 特徴 無料体験期間
U-NEXT
月額¥2,189 映画、ドラマ、アニメ、雑誌、マンガ、書籍、R-18etc… ・最新作の配信がダントツで速い
・1契約で4アカウント作成可能
・映画チケットの割引サービス
31日間
Amazon Prime ビデオ 月額¥500
年額¥4,900
映画、アニメ、ドラマ、バラエティetc… ・Prime会員になれば、買い物やその他のサービスもお得に利用できる
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30日間
ビデオマーケット 月額¥550 映画、アニメ、ドラマ、韓流ドラマetc… ・民放各局の人気ドラマが見られる
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・取り扱い作品本数が圧倒的に多い
初月
Hulu 月額¥1,026 映画、アニメ、ドラマ、バラエティ、ニュースetc… ・フジテレビと日テレ系列のアニメ作品が多い
・リアルタイムのコンテンツが豊富
2週間
FODプレミアム 月額¥976 映画、アニメ、ドラマ、バラエティ、雑誌、マンガetc… ・フジテレビ系列の映画やドラマが豊富
・見逃し配信の期間が限定されない
31日間
dTV
月額¥550 映画、アニメ、ドラマ、カラオケ音源、ニュース、バラエティetc… ・カラオケ音源がある
・過去に放映された海外映画が多い
・キャッシュバックキャンペーンがあり
31日間
WOWOW 月額¥2,530 映画、ドラマ、アニメ、スポーツ、音楽番組etc… ・アーティストのライブ映像やスポーツが観られる
・人気作品のリピート放送がある
・アカデミー賞、グラミー賞の中継もある
初月
TSUTAYA TV 月額¥1,026 映画、ドラマ、アニメ、R-18etc… ・ダウンロード機能付き
・TSUTAYAの宅配レンタルがセットになったプランがある
30日間
Netflix 月額¥990 映画、ドラマ、アニメ、ドキュメインタリーetc… 定額、低価格で、いつでもどこでも、好きなだけ視聴することができ、広告は一切ありません。 なし

まとめ

「アクトレス~女たちの舞台~」は大女優・マリアが抱える自己イメージと老いとの間で生じる葛藤を描いた作品です。人類であれば誰にでも平等に訪れる「老い」を中心に内面の葛藤を描いています。

したがって、「老い」や「世代」というものを少しでも意識したことがあるなら誰にでも共感できる内容です。自分が年を重ねるごとに何度も観返したくなるような作品であると感じました。

あなたも「アクトレス~女たちの舞台~」を観て、時の流れと向き合うことの美しさを体感してみてはいかがでしょうか?

ABOUT ME
徳田要太
フリー(ほぼゲーム)ライター。『スマブラ』ではクロム使いで日課はカラオケ。NiziUのリク推し。執筆記事は「website」欄から↓