「なんか、笑えるコメディ映画はないかなあ。確か、三谷幸喜の「ステキな金縛り」っていうのが笑えて面白いって聞くけど、どうなんだろ。見てみたいな。」
三谷幸喜が手かげた作品の1つで「ステキな金縛り」という作品があります。この作品は、法廷もののストーリーで、事件の証人が幽霊という斬新な設定が話題になりました。
この記事では、「ステキな金縛り」をネタバレなしで紹介していきます。法廷と幽霊という、現実と非現実的な組み合わせが、あなたを楽しませてくれること間違いなしです。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E5%B0%8F%E6%A7%8C-%E6%9C%A8%E6%9D%90-%E6%B3%95%E5%BB%B7-%E6%B3%95%E7%9A%84-%E6%B3%95-1017953/)
「ステキな金縛り」のあらすじ
失敗続きでもう後がない三流弁護士エミに、
ある被告人の弁護が持ち込まれる。
資産家の妻殺しの容疑で捕まった男。
だが彼にはアリバイがあった。
なんと事件があった夜、彼は旅館の一室で
金縛りに遭っていたというのだ。無実を証明出来るのは、
一晩中、彼の上にのし掛かっていた、
落ち武者の幽霊だけ。エミは早速その旅館を訪れた。
その夜、エミも金縛りに遭う。
目を開けると、なんと! 自分の上に落ち武者の姿が―!
その名は、更科六兵衛。
エミは思わず彼の手を掴むと、こう叫んだ。「どうか、裁判で証言して下さい!」
前代未聞、幽霊が証言台に立つ!
しかし、この六兵衛、全ての人に姿が見えるとは限らなかった。
更に、二人の前に立ちはだかるのは、一切の超常現象を信じようとしない敏腕カタブツ検事―。
人生のどん詰まりに立たされたダメダメ弁護士と、
421年前に無念の死を迎えた落ち武者幽霊の奇妙な友情。果たして、彼らは真実を
導き出すことが出来るのか!?出典:https://www.toho.co.jp/movie/lineup/sutekina-eiga/story.html
仕事が上手くいかない弁護士のエミが、突如担当することになった事件で証人として出会ったのが更科六兵衛(さらしなろくべえ)という幽霊です。
弁護士と幽霊という、相容れないそれぞれの立場が織りなす、笑える法廷コメディ映画です。
「ステキな金縛り」の登場人物①宝生エミ
物語の主人公は、弁護士の宝生エミ(演:深津絵里)です。宝生エミは、仕事が失敗続きでうまく行かず、どこかドジで、通勤途中でトラックに引かれそうになる危なっかしい場面も。
「私、この仕事向いてないんでしょうか・・・。」と行き詰まるなか、とある事件がきっかけで、事件の証人となる更科六兵衛という幽霊に出会うことになります。
この事件をきっかけに、エミの秘められた負けん気と行動力を発揮し始め、事件の真相を突き止めようと奮闘します。
エミのドジな性格と、負けん気と真っ直ぐさから来る可愛らしさを、深津絵里の演技を通して堪能できますよ。
「ステキな金縛り」の登場人物②更科六兵衛
事件の証人である、落ち武者の幽霊が更科六兵衛(演:西田敏行)です。鬼切村にある旅館「しかばね荘」の「耳鳴りの間」に住んでいます。
更科六兵衛は、宿泊者が寝ている上にまたがり、宿泊者を金縛りにさせる習慣で人を驚かせています。
どう見ても落ち武者にしか見えないのですが、「それは違う!」と断じて認めません。
一見怖そうな風貌ですが、どこかお茶目なところがあり、落ち武者といえど武士の誇りを持っている幽霊でもあります。
西田敏行の演技によって本当に、更科六兵衛という幽霊がいたんじゃないかと感じさせます。
「ステキな金縛り」の登場人物③矢部鈴子、日野楓子
エミが担当した事件の被害者が、美術品バイヤーをしている矢部鈴子(演:竹内結子)です。目撃者は矢部鈴子の姉であり、化粧品会社の社長をしている日野楓子(演:竹内結子)です。
姉妹共に、高貴でミステリアスな風貌を感じさせ、仲が良い姉妹とされています。姉の日野楓子は、妹を殺したのは妹の夫である矢部五郎だと主張しています。事件の真相とは・・・。
竹内結子は、矢部鈴子と日野楓子という姉妹の1人2役を見事に演じきっていました。
- 宝生輝夫 ― エミの亡き父。エミと同じく弁護士だった。(演:草彅剛)
- 工藤万亀夫 ― エミの恋人であり、役者として活動している。(演: 木下隆行 (TKO))
- 速水悠 ― エミの上司。エミからはボスと呼ばれ、頼もしい存在。(演:阿部寛)
- 小佐野徹 ― 検事であり、エミの担当する事件に強敵となって立ちはだかる。(演:中井貴一)
「ステキな金縛り」の主題歌
「ステキな金縛り」の主題歌は「ONCE IN A BLUE MOON」で、歌うのは深津絵里と西田敏行です。
序盤の挿入歌や、EDで流れます。序盤でエミと更科六兵衛が出会った後、一緒に街を出歩くシーンで流れ、お互いの仲が親密になり、友達になった描写を感じさせていました。
EDでは物語の幕引きの曲として流れ、序盤のシーンと違い、思わず感慨深い気持ちになってしまいます。
深津絵里と西田敏行の2人の歌唱力を通じて、エミと更科六兵衛の出会いをテーマにした気持ちが、視聴者に伝わるかのような主題歌です。
「ステキな金縛り」の見どころ
「ステキな金縛り」の見どころは、弁護士と幽霊という奇妙な組み合わせで、事件の真相に迫るストーリー展開です。
幽霊の更科六兵衛が見える人は、ある条件を満たさないといけないので、ほとんどの人が見られません。
エミが幽霊の更科六兵衛の証言を、法廷という事実だけが求められる場でいかにして立証していくかという展開から、目が離せません。
作中、ところどころ三谷幸喜節のギャグが炸裂しているので、思わず笑ってしまいます。
「ステキな金縛り」の高評価の口コミ
ここからは「ステキな金縛り」の高評価の口コミと低評価の口コミを、それぞれ3つずつ紹介していきます。まずは、高評価の口コミを3つ見ていきましょう。
三谷幸喜の映画で一番好きな作品。深津絵里と西田敏行の掛け合いが最高におもしろい!
何より深っちゃんが最高にかわいいのだ。年齢を重ねても透明感のある美しさ、高い演技力、かわいらしい声。
深っちゃんを見るだけでも価値のある作品だと思う。エンドロールが凝っているところも気に入っている。
笑って泣いて忙しかった(笑)暇つぶしのつもりだったがはまってしまいました
特にエンドロールの大泉洋、美人すぎる竹内結子、最大限に可愛さを引き出した深津絵里・・最高です
西田敏行さんはすごいなーってあらためて思いました。みなさんレビューしているように、端役のキャスティングが豪華すぎ。
大泉洋さんなんてエンドロールで初めてわかりましたwそれと阿部寛さんの最期がとても可哀そうww
音楽がとてもステキで、最後の最後まで楽しめる作品でした。
深津絵里と西田敏行の掛け合いの絶妙さや、それぞれの俳優の演技力の高さ、端役のキャストが豪華という高評価が多いです。
また、笑えるコメディのつもりで見た映画が、意外にも見入っていたという口コミも見られます。
「ステキな金縛り」の低評価の口コミ
ファンタジーコメディとして観ても、どうにも設定に無理がありすぎて痛々しいです。
法廷というあまりにも厳粛な場所を舞台にしたからなのでしょうか…。
落ち武者とのやり取りはギリギリ有りですが、どうにもネタが無くなって苦肉の策という感じです。
ほぼ後半まで観ましたが、どうにも耐えられなく止めてしまいました。
三谷さんの作品は三者三様。この作品は西田さんがいらしたからこその楽しめる作品だと思います。
公開前からたくさん宣伝していたので是非映画館でと思っていたのですが見逃してしまいDVDを購入して見ましたが正直、物足りなさを感じました。
時間を空けて3度見ましたが見れば見るほど物足りなさを感じました。
三谷作品は好きでいくつか見てますが、今回はストーリー、展開に無理がありすぎてついていけませんでした。
それでも後半にかけてグイグイ話を進めて視聴者をこの映画の世界へ引き込む力はさすがだと思いきや、都合のいい展開と茶番劇ですっかり冷めてついていけなくなりました。
設定に無理がありすぎるということや、西田敏行の演技力で作品の面白さがカバーされているだけという手厳しい口コミもありました。
純粋なエンターテイメントとして「ステキな金縛り」を見られない人には、低評価の作品なのかもしれませんね。
口コミの出典:https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%AD%E3%81%AA%E9%87%91%E7%B8%9B%E3%82%8A-%E6%B7%B1%E6%B4%A5%E7%B5%B5%E9%87%8C/dp/B00GM3HM6E/ref=cm_cr_arp_d_product_top?ie=UTF8
「ステキな金縛り」の総評
深津絵里が演じるエミと、西田敏行が演じる更科六兵衛の絶妙な掛け合いが物語を面白くさせています。エンターテイメントとして見ていたつもりが、意外と熱中できる作品です。
一方で、法廷という厳粛な場所で幽霊というぶっ飛んだ設定は、似つかわしくないという意見もあり、裁判要素を楽しみたい人は、物足りなさを感じるかもしれません。
ですが、法廷のなかで幽霊という非現実的な存在を、証言台に立たせるという発想が多くの視聴者から評価されています。
「ステキな金縛り」の基本情報
- 【監督】― 三谷幸喜
- 【公開日】― 2011年
- 【上映時間】― 142分
- 【視聴方法】― amazon prime video、youtube、dTV、U-NEXT、Netflix
- 【amazon prime videoの評価】― ☆☆☆☆☆(4.3点)
- 【映画.comの評価】― ☆☆☆☆☆(3.6点)
2011年10月29、30日の初日2日間で興行収入5億334万2450円、動員39万102人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第1位となりました。
データ参照:https://www.cinematoday.jp/news/N0036671
まとめ
ここまで、「ステキな金縛り」について紹介していきました。「ステキな金縛り」は三谷幸喜が手がけた、弁護士と幽霊という異色タッグが巻き起こす法廷コメディ映画です。
コメディ映画として笑えるシーンが多くあり、笑えるだけでなく感動できる要素もある映画として楽しめます。
主人公エミが、幽霊の更科六兵衛をいかにして法廷で証言させていくのか、事件の真相とたどり着いた結末とはいかに・・・。ステキな時間を味わって下さい。