『海街diary』(うみまちダイアリー)をご存知でしょうか?「第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞」「マンガ大賞2013」を受賞した吉田秋生のマンガの実写版映画です。
私が『海街diary』を知ったのは本屋でした。綺麗な表紙で心奪われ、手に取りました。
そんな漫画が映画になったのです。美しい鎌倉の景色と共に四姉妹の心の変化がやさしく描かれています。
そんな、大好きな『海街diary』の魅力と見どころをご紹介していきます。鎌倉の景色と海辺の風景が映画のイメージを後押ししていきますよ。
『海街diary』作品情報
- 原作 :吉田秋生『海街diary』
- 監督・脚本・編集 :是枝裕和
- 撮影 :瀧本幹也
- 録音 : 弦巻裕
- 美術 :三ツ松けいこ
- 音楽:菅野よう子
『海街diary』は、吉田秋生による日本の漫画作品です。『月刊フラワーズ』(小学館)で、2006年8月号から2018年8月号まで不定期連載されました。
第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、マンガ大賞2013、第61回小学館漫画賞一般向け部門を受賞した人気漫画。映画は『そして父になる』でカンヌをはじめ各界から絶賛された是枝裕和監督が実写化。
2015年に公開され、三大国際映画祭の1つであるカンヌ映画祭のコンペティション部門に出品され、第39回日本アカデミー賞など数多くの映画賞を受賞しました。
『海街diary』のあらすじ
神奈川県鎌倉市で暮らす三姉妹の元に、自分たちが幼いころに母と離婚して、長い間会っていなかった父の訃報が届きます。次女(佳乃)と三女(千佳)は、長女(幸)の頼みで葬式に出るため山形へ。
そこで中学1年生の異母妹・浅野すずと初めて出会います。 すずは、既に母も亡くなっており、父の再々婚相手と家族と暮らしていました。
幸は父が許せず、仕事を口実に葬式は欠席するつもりでしたが、妹たちからの連絡で事情を知り急いで山形へ・・・すずは、幸から父への感謝の言葉をかけられ張り詰めた気持ちが切れたのか号泣するのでした。
幸は、そんなすずに「鎌倉に来て一緒に暮らそう」と誘い、すずはその言葉を受けいれます。そして、すずを「四女」として迎えた香田家の新たな共同生活が始まります。
「海街diary」作者、吉田秋生の作品集
吉田秋生:8月12日生まれ。東京都出身。1977年に「ちょっと不思議な下宿人」でデビュー。『カリフォルニア物語』『BANANA FISH』『ラヴァーズ・キス』など多くの代表作がある。『吉祥天女』で第29回、『YASHA −夜叉−』で第47回小学館漫画賞を、『海街diary』で第61回小学館漫画賞、第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門 優秀賞、マンガ大賞2013を受賞。現在、「月刊flowers」で活躍中。
引用:https://flowers.shogakukan.co.jp/artists/yoshidaakimi.html
吉田秋生は、結構なベテラン漫画家さんです。実は私、「BANANA FISH」の大ファンなのです。双子の姉と出版されるたびに買いそろえていました。
他に、「吉田秋生-夜明け-」とういう傑作短編集がお勧めです。
内容紹介
世界が変わる名作へ…珠玉の招待状! 少女漫画界の革命児たちによる傑作短編アンソロジーシリーズ“Flower Comics Masterpieces(フラワーコミックス マスターピーシーズ)”の一編。
■吉田秋生が放った数々の大ヒット連載。それらの物語の前日譚にあたる珠玉の序章作を集めたアンソロジー。今回の収録作品は雑誌掲載時のカラー扉イラストもカラーで収録されており、往年のファンにとっては当時の興奮がよみがえること間違いなし。一方、まだ吉田秋生のすべての連載を読んではいない新しいファンにとっては、名作に一挙に出会えるうれしい1冊となっている。
■雑誌掲載時のカラーイラストはカラーで収録。また、幻の作品となっていた短編「斑猫」を単行本初収録!
■別冊付録『AKIMI YOSHIDA A to Z』
現在連載中の「海街ダイアリー」に関する座談会をはじめ、作詞家・松本隆との対談、坂本龍一からの質問状など、吉田秋生の『声』を集めたインタビュー集。時代と共に変遷してきた吉田秋生のすべてがわかる!
■収録作品「ホテルカリフォルニア」「夢の園」「Fly boy , in the sky」「ハウメアの娘」「悪い噂」「斑猫」ほか。
引用:https://comics.shogakukan.co.jp/book?isbn=9784091791399
吉田秋生の魅力いっぱいの短編集です!この一冊で、吉田秋生の作品が集められているのは嬉しいですよね。
そんな、吉田秋生が書いた「海街diary」を見つけた時はちょっと興奮しました。「あれ?吉田秋生だ!」「相変わらず綺麗な色使いだわ・・・」で、迷わず手に取りました。
全部で9巻で完結します。根強いファンがいる中8巻が出版されてから、2年ほどたってやっと9巻が!え?完結するのか・・・そんな風に思った人は多かったかもしれませんね。
私も、マンガから読み始めたので、実際映画のキャスティングは結構気になりました。マンガ愛好家はイメージが壊れるから実写映画にはうるさい人多いですものね。
確かに、マンガとはイメージがちょっと違う感じでしたが、あらすじはきちんと描かれているし違和感はない印象でした。逆に現実味が出て個人的には素敵に仕上がった感じでした。
美女四姉妹、しっかり者の長女役は綾瀬はるか
長女・香田幸(29)は内科病棟に勤務する看護師です。生真面目なしっかりした性格は教師だった祖母譲り。母とは全く反りが合わず、会う度に衝突してしまいます。
母は父の不倫で離婚が成立した直後に、娘達を大叔母に預け男の所へ・・幸はその事を今でも憎んでいます。そんな彼女は同じ病棟の小児科医・椎名和也と不倫中。
どうも、幸は彼と上手くいかない事があると果物を大量に買ってきます。通称は「シャチ」で、妹には「愛の旅人」なんて呼ばれます。茶化されてるみたいですね・・・
「私は長女だから!」父も母もいなくなった幸田家を、必死に守ろうとする姿は、意地になってるのか!?と思うくらい・・それが、彼女の心の支えでもあるのでしょうかね・・
長女に対し、反抗的な次女には長澤まさみ
次女・香田佳乃(22)は地元の信用金庫で働いています。仕事柄、お金のことにはかなりシビアです。酒癖が悪い上、男運も極めて悪く、ホストに100万ほど貢いだ過去があります。
藤井朋章と付き合っていましたが、「外資系企業で働いている」と嘘をつき、朋章の方も大学生と偽っていました。お互いの嘘がバレて破局してしまいます。それ以降は恋愛事に縁がないようです。
当初は信用金庫の窓口業務がメインだったのだが、上司の坂下課長と共に外回りも担当となっていきます。通称は「よっちゃん」。他の姉妹からは「愛の狩人」と呼ばれています。
曲がったことが嫌いな長女に対して、反抗的な次女。でも、感謝もしているし尊敬もしている。素直になれない二人。姉の恋模様も心配しながらも触れずって感じです。
常に中立の立場、ちょっと不思議ちゃんの三女は夏帆
三女・香田千佳(19)はスポーツ用品店に勤務しています。なんとも、掴みどころがない三女。
父の葬儀の前日にアフロヘアーにするなど、独特な感性の持ち主です。歳が近いのもあって、すずとは一番の仲良しです。
三女は、本当に不思議ちゃん。「お父さんの記憶ないから、羨ましいな~今度教えてね」とすずに言う千佳。
本当にそう思っているのか、ちょっと気になります。そのセリフを言う時さらっと言うのですが・・
幼さが残る、不安げいっぱいな演技に注目の四女に広瀬すず。
四女・浅野すず(13)は積極的でしっかりした中学生。病気で母が亡くなるまで仙台でサッカーをやっていました。
全国大会で優勝したことがある「青山JFC」のレギュラーでした。鎌倉でもサッカーを続けます。
幸田家の姉たちに、気兼ねしてなかなか自分が出せずにいます。「奥さんがいる人を好きになったお母さんが悪いから」とすずが言う時の顔・・・その顔がたまらなく切なく見えます。
『海街diary』他にも四姉妹を取り巻く個性的なキャストは?
物語は異母姉妹のお話ですから、なんとも難しい設定ですよね。そんな四姉妹を取り巻く人たちのキャストも紹介しておきます。
香田三姉妹の母親(佐々木都)を大竹しのぶが熱演
香田三姉妹の母の都は、幼い三姉妹を実家に残して、再婚相手の元に行ってしまいました。今は、別々に暮らしています。長女の幸はそんな母が許せず反発します。
久しぶりに顔を合わせた法事の際にも、都が勝手なことを言い出したことがきっかけで……幸の怒りが爆発します。それでも、幸に対しては後ろめたさや、申し訳なさがある都。
そんな、ダメな母親役を大竹しのぶさんが見事に演じています。樹木希林さんとの絡みはもはや、演技とは思えない感じです。
なんとも言えないやり取りが、自分の親戚の叔母さんを見ているようです。
三姉妹を暖かく見守る大叔母を樹木希林が演じる
香田三姉妹の大叔母菊池史代を樹木希林が演じました。母親に見捨てられ残された三姉妹たちを暖かく見守っています。葬儀の時は遅れてきた来た都に対して、イライラした様子で話す姿が、なんとも現実味があります。
また樹木さんは4姉妹について「だんだん成長していき、人間として器が広がっていくのが見て取れました」と絶賛。さらに「この映画のテーマは『家は女で土台が作られる』という気がしてます。女の出来がナンだと、家が苦しむ。あの大竹しのぶさんを(4姉妹の)母親にしたキャスティングは大変上手。存在しているだけで『壊れていくな、この家は』と感じさせる」と思うがままに語り、会場は爆笑に包まれた。
引用:https://www.cinemacafe.net/article/2015/06/25/32179.html
出演した樹木希林さんの感想からも、この四姉妹たちを取り巻く設定と成長の過程が、きちんと描かれているのだな・・・と感じます。
『海街diary』で是枝監督が大事にしたテーマとは?
『海街diary』で是枝監督が最も表現したテーマは「家族の絆」です。複雑な心情を抑えつつも、腹違いの姉妹を受け入れようとする三姉妹たち。四女との間に徐々に家族の絆が深まっていきます。
三姉妹にもそれぞれ、悩みや苦悩がもちろんあり、すずに気を使いながらも家族になろうと寄り添っていく・・・そんな様子がとても、優しく、暖かく感じます。
父親は同じでも、今まで全く縁のなかった四姉妹がひとつ屋根の下で日々を送ることで「絆」が深まっていく。是枝監督が描きたかった「家族の絆」はどんなふうに映りますか?
『海街diary』の見どころ・キャストまとめ
『海街diary』の見どころやキャストを紹介してきました。原作は吉田秋生の漫画ですが、是枝監督が丁寧に、四姉妹の苦悩や葛藤を描いています。
人間、一人では生きられませんよね。「家族」っていったいなんなんでしょうね。家族だから、衝突があったり、喜びがあったりです。共にその時を共有し、乗り越えることで見えない「絆」が深まるのだと思います。
私の家系もまさに「女系家族」です、四姉妹のやり取りや、母親との葛藤、父親の葬儀やらいろいろ・・・重なる部分が多く、きっとどなたでもどこかしら共感できる部分があるのではないでしょうか。
そういえば、我が家も毎年梅酒をつけています。もう体力が落ちてしんどいくせに、母は毎年つけます。「なんだが、思い出をつけてるみたいだね。」と・・・2年前に娘が一緒につけていましたっけ。
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