最近よく耳にするようになった『バイプレーヤー』という言葉。数々の映画やドラマに出演する『名脇役』な役者さんたちのことですが、映画の本場ハリウッドにもそんな縁の下の力持ちがいます。
それが今回紹介したい女優『メリッサ・レオ』です。名前だけ聞いても何に出ているのか、パッと出てこない方も多いのではないでしょうか。
メリッサ・レオの基本情報から出演作品、ちょっとした面白い話までまとめたので続々と紹介していきますよ!
(トップ画像出典:http://wall.kabegami.com/editorial/%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%B5%20%E3%83%AC%E3%82%AA?page=10)
メリッサ・レオの基本情報
- 本名:メリッサ・チェシントン・レオ
- 生年月日:1960年9月14日(2019年8月現在58歳)
- 出身地:アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク
- 活動期間:1984年〜
- 職業:女優
- デビュー作:テレビドラマ『All My Children(1984)』
メリッサ・レオは漁師兼編集者の父・アーノルドと教師である母・ペギーを両親に持つニューヨーク出身の女優です。
バーモント州にある高校を卒業後、ロンドンの演劇学校・マウントビューアカデミーオブシアターアーツとニューヨーク州立大学パーチェス院に通って演技を学びました。
なお学校は卒業せず中退し、ニューヨークを活動拠点にしながらオーディションを受けていたようです。実戦が最高の勉強法だと考えたのでしょうか。
テレビドラマ『All My Children』でデビュー
1984年。24歳のころ、メリッサ・レオはニューヨークで人気を博したテレビドラマ『All My Children』で念願の役者デビューを果たします。
このドラマは1970〜2011年のなんと41年間も続いた長寿ドラマで、日本のドラマでいうと金八先生シリーズのような存在でしょうか。
特にメリッサ・レオが出演した80年代は高視聴率をキープし続けていた黄金期で、新人さんとしては上々のスタートだったのではないかと思います。
デビューの翌年『デイブとジュディ』で映画デビュー
『All My Children』でデイタイムエミー賞にノミネートされたメリッサ・レオは、勢いそのままに1985年『デイブとジュディ〜二人の離婚記念日〜(現代:Always)』で映画デビューします。
この映画は中年夫婦の離婚をテーマにした作品で、彼女が何役で出ていたのかまでは不明ですが、ともかくこの映画からメリッサ・レオのハリウッド女優としての歴史がスタートしたのです。
デビュー以降、現在までテレビと映画で多数の作品に出演
ドラマ、映画で順調にデビューを飾ったメリッサ・レオは、活躍の舞台を特に固定することなく順調に出演本数を伸ばしていきます。
2002年を除いた全ての年で映画かドラマのどちらかに出演し続け、特に2005〜2007年は映画に19本も出演しているのに、映画撮影の合間を縫ってドラマにも5本出演する多忙ぶりを見せます。
沢山の作品に登場した彼女ですが、芸歴が20年を越えるベテランになっても『主演』は経験していませんでした。
メリッサ・レオが初主演を務めた映画『フローズン・リバー』
デビューから24年間、名脇役の位置付けが定着していたメリッサ・レオですが2008年、ついにスポットライトが当たります。
アメリカのクライム・サスペンス映画『フローズン・リバー』で彼女は役者人生初の主役に抜擢されたのです。
成り行きでニューヨークとカナダの国境にある川で不法入国者の手助けをするハメになった女性、レイを演じました。
この映画でメリッサ・レオはアカデミー主演女優賞、全米映画俳優組合賞主演女優賞など合計8つの賞にノミネートされ、フロリダ映画批評家協会賞主演女優賞などを受賞しました。
映画『ザ・ファイター』で数々の賞を受賞したメリッサ・レオ
メリッサ・レオの勢いはとどまることを知らず、2008年に9本、2009年に7本の映画に出演。彼女は2010年に公開された『ザ・ファイター』という映画で再び注目の的になります。
この映画は実在のプロボクサー、ミッキー・ウォードとディッキー・エクランドという兄弟ボクサーの伝記映画で、メリッサ・レオは弟のミッキーに過度な期待を寄せる母親アリスを演じました。
助演ながらアカデミー助演女優賞をはじめとする合計14もの賞を受賞し、多数の報道カメラが彼女の前でフラッシュを焚きました。
メリッサ・レオの出演作品一覧
2019年現在、女優デビューから35周年となるメリッサ・レオの出演作品をまとめてみました。芸歴が長く出演作品も数多くあるので、一部抜粋となっております。
- 1985年 『デイブとジュディ 〜二人の離婚記念日〜(原題:Always)』 映画デビュー作
- 1986年 『デッドタイム・ストーリー/おとぎ話は血の匂い(原題:Deadtime Stories)』
- 1988年 『デスティニー/愛は果てしなく(原題:A Time of Destiny)』
- 1989年 『野獣特捜隊/ナスティ・ボーイズ(原題:Nasty Boys)』
- 1992年 『Venice/Venice』
- 1993年 『The Ballad of Little Jo』
- 1994年 『Garden』
- 1995年 『Last Summer in the Hamptons』
- 1997年 『Under The Bridge』
- 1999年 『ネット・クライシス(原題:Code of Ethics)』
- 2000年 『ホミサイド/ザ・ムービー(原題:Homicide: The Movie)』
- 2003年 『21グラム(原題:21grams)』
- 2005年 『ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ(原題:Hide and Seek)』
- 2007年 『Mr.ウッドコック-史上最悪の体育教師-(原題:Mr.Woodcock)』
- 2008年 『フローズン・リバー(原題:Frozen River)』 初主演作品
- 2009年 『ベロニカは死ぬことにした(原題:Veronika Decides to Die)』
- 2010年 『ザ・ファイター(原題:The Fighter)』 合計14の賞を受賞
- 2011年 『レッド・ステイト(原題:Red State)』
- 2012年 『フライト(原題:Flight)』
- 2013年 『オブリビオン(原題:Oblivion)』
- 2014年 『イコライザー(原題:The Equalizer)』
- 2015年 『マネー・ショート 華麗なる大逆転(原題:The Big Short)』
- 2016年 『スノーデン(原題:Snowden)』
- 2017年 『アメリカで最も嫌われた女性(原題:The Most Hated Woman in America)』
- 2018年 『イコライザー2(原題:The Equalizer 2)』
- 1984-88年 『All My Children』 女優デビュー作
- 1985年 『Silent Witness』
- 1987年 『Spenser: For Hire』
- 1988年 『特捜刑事マイアミヴァイス(原題:Miami Vice)』
- 1989-90年 『ヤングライダーズ(原題:The Young Riders)』
- 1991年 『Carolina Skeletons』
- 1993-97年 『ホミサイド/殺人捜査課(原題:Homicide: Life on the Street)』
- 1994年 『Scarlett』
- 1995年 『In the Line of Duty: Hunt for Justice』
- 1998年 『Legacy』
- 2001年 『ロー&オーダー(原題:Law & Order)』
- 2004年 『Veronica Mars』
- 2005年 『Lの世界(原題:The L Word)』
- 2006年 『SHARK カリスマ敏腕検察官(原題:Shark)』
- 2007年 『クリミナル・マインド FBI行動分析課(原題:Criminal Minds)』
- 2010年 『Treme』
- 2011年 『ミルドレッド・ピアース 幸せの代償(原題:Midred Pierce)』
- 2012年 『Louie』
- 2013年 『Call Me Crazy:A Five Film』
- 2014-16年 『BoJack Horseman』
- 2015年 『LFE』
- 2017-18年 『I’m Dying Up Here』
- 2019年 『Heartstrings』
前の項目でも少し触れましたが、2002年以外全ての年で映画・ドラマどちらかに出演し続けているのは本当にすごいです。
演技力が高く、どの作品に出ても安定して役を演じてくれるからスタッフから頼りにされているのでしょうね。
メリッサ・レオの家族について
2019年8月現在、58歳になるメリッサ・レオですが、結婚はしているのでしょうか?また、子供はいるのでしょうか?ここでは彼女の家族関係について紹介します。
彼女は大人気コメディ映画『ホーム・アローン』で主人公の父親役として出演していた俳優、ジョン・ハードと交際歴があり、1987年に男の子を1人授かっています。
しかし結婚していたわけではなく、破局したことでジョン・ハードとメリッサ・レオはこの子の養育権の問題で衝突した時期もあったようです。
その後現在までメリッサ・レオは独身です。仕事の道を選び、女優一筋で頑張ったということでしょうか。その頑張りは実績にも表れているのがすばらしいですね。
メリッサ・レオが生放送で禁止用語をうっかりポロり!?
ここでちょっと面白い小話を一つ。2011年に前項目で触れた『ザ・ファイター』のアカデミー賞授賞式にて、インタビューが生放送で行われた時のことです。
彼女は2008年の『フローズン・リバー』以来2度目の受賞で、初受賞した時の思い出を振り返る際にこう発言しました。
「When I saw Cate do this two years ago it looked so <f*cking> easy(訳:当時主演女優賞をケイト・ウィンスレットが受賞したとき、スピーチなんて”XXX”みたいに簡単そうだったのに!)」
(引用:https://www.cinematoday.jp/news/N0030725)
この「f*cking」という単語を通常なら『ピー音』を重ねてかき消さなければいけないのですが、生放送で言ってしまったものだから全米のお茶の間に「f*cking」が届いてしまいました。
メリッサの次にインタビューを受けた『ザ・ファイター』で主人公の1人ディッキー・エクランドを演じた俳優、クリスチャン・ベイルは以下のように発言しています。
「僕はさっきのメリッサみたいにFワードは言わないよ。前にやっちゃたしね」
(引用:https://www.cinematoday.jp/news/N0030725)
クリスチャン・ベイルは自分も以前放送禁止用語を連発してしまったことをネタにしてメリッサ・レオをフォローしていました。
メリッサ・レオについての情報まとめ
30年以上もの長きに渡って、移り変わりの激しい芸能界でバイプレーヤーとして活躍し続ける女優、メリッサ・レオ。
主役を張る機会は少ないですが、ハリウッド界にはなくてはならない重要な存在の女優の一人であることは間違いありません。
これからも沢山の映画に出演して、映画という大輪の花の花びらの一つとして活躍してほしいですね!
ということで最後まで読んでいただきありがとうございました。この記事を読んでメリッサ・レオへの関心が高まり、出演作品に興味を持ってもらえると嬉しいです。