日本映画(サスペンス)

22年目の告白 私が殺人犯ですの登場人物・事件をネタバレなし解説

2019年7月5日公開の映画『Diner』。その主役を務めた俳優・藤原竜也が2017年に主演し話題となった『22年目の告白 -私が殺人犯です-』

主人公がいきなり「自分は殺人犯だ」と告白する斬新な始まり方の映画で、様々な登場人物の思惑が交差するサスペンス映画となっています。

今回はそんな『22年目の告白 -私が殺人犯です-』で登場した事件と、それに関わった登場人物たちを解説していきます。

映画の核心に触れるネタバレはございませんので、どうぞ安心してご覧ください。

(トップ画像出典:http://wwws.warnerbros.co.jp/22-kokuhaku/)

原案は韓国のサスペンス映画『殺人の告白』

まず最初に知っておいていただきたいのは『22年目の告白 -私が殺人犯です-』の原案『殺人の告白』について。

この映画は韓国で2012年に公開されたサスペンス映画で、80年代の韓国で実際に起こった未解決事件『華城連続殺人事件』を元に制作されました。

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』は原案のストーリーを踏襲しつつ、日本独自の法律やジャーナリズムの要素を加えてリメイクした作品です。

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』の概要

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』は2017年の6月に全国公開され、興行収入は24億円を超える大ヒットを記録しました。

映画公開前の4月に講談社からノベライズ版が発売。オリジナルエピソードの追加や映画では端役だった登場人物に焦点が当たる等、映画とは違う楽しみ方が出来る作品となっています。

映画の概要
  • 公開日:2017年6月10日
  • 主演:藤原竜也/伊藤英明
  • 監督:入江悠
  • 脚本:平田研也/入江悠
  • 原案:韓国のサスペンス映画『殺人の告白』
  • 製作総指揮:門屋大輔/安藤親広
  • 配給:ワーナー・ブラザーズ映画
  • 上映時間:116分

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のあらすじ

1995年、東京で起きた5件の連続絞殺事件。被害者を関係者1名と向かい合わせ、殺害の一部始終を目撃させるという残虐な手口を重ねた凶悪な事件は、被害者の1人に現役の警察官を含めながら、警察の必死の捜査もむなしく時効を迎え、迷宮入り事件となる。それから22年、派手なパフォーマンスとともに堂々と自分が犯人だと名乗り出た男が現れた。男の名前は曾根崎雅人。彼の書いた告白手記はベストセラーとなり、一躍時の人となった曾根崎の行動は日本中を翻弄する。

(引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/22%E5%B9%B4%E7%9B%AE%E3%81%AE%E5%91%8A%E7%99%BD_-%E7%A7%81%E3%81%8C%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E7%8A%AF%E3%81%A7%E3%81%99-)

この映画は殺人犯を自称する男、曾根崎雅人(演:藤原竜也)が事件の暴露本を出版して世間から注目を浴び続ける2017年と、1995年に起きた連続殺人事件の回想シーンによって構成されています。

次の項目から、映画の登場人物・事件を続々と紹介していきます!

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のメインキャスト

【事件の犯人を名乗る男】曾根崎雅人役…藤原竜也

本映画の最重要人物。連続殺人事件を時効まで逃げ切り、情けないマスコミや警察を焚きつけるように事件の暴露本を出版。メディアに多数出演し各所で騒ぎになります。

そんな怪しい男、曾根崎雅人を演じたのは独特な演技が大人気の藤原竜也。『デスノート(2006)』『カイジ(2009)』など漫画の実写映画に多数出演し、クズキャラを演じることに定評があります。

【真相を追い続けた刑事】牧村航役…伊藤英明

1995年の連続殺人事件を担当していた刑事。当時はまだ若手で、犯人をあと一歩のところで逃して顔に傷を負った上、一緒に動いていた上司も殉職させてしまいました。

事件を諦めきれない男、牧村航を演じた俳優は『海猿(2004)』や『悪の教典(2012)』などで主演を務めた伊藤英明。キャラクターの性格や立ち位置に合わせて幅広い演技を見せる実力派です。

映画で語られた5つの事件とそれに関わった登場人物たち

ここでは曾根崎雅人が実行したと告白した5つの事件の概要と関係者を紹介していきます。

第1の事件…1995年1月4日・足立区飲食店殺害事件

住宅地にある飲食店の店主が絞殺された最初の事件。妻は店主が死ぬ様を目の前で見せられ、ショックから一時的に閉店しましたが後に再開。捜査する内に牧村航の行きつけになりました。

第2の事件…1995年2月14日・世田谷区会社員殺害事件

団地住みの会社員、岸幸生が部屋の中で絞殺されました。1件目と同じく妻の目の前で殺害され、当時別部屋に閉じ込められていた娘の美晴は犯人を強く恨むようになりました。

  • 関係者…岸美晴 (演・夏帆)

成長して書店員となった岸美晴を演じたのは『東京少女(2007)』や『友罪(2018)』に出演した夏帆。

第3の事件…1995年3月15日・銀座ホステス殺害事件

橘組組長・橘大祐の目の前で愛人のホステスが絞殺された3つ目の事件。愛人の息子だった戸田丈はその後橘組下部組織の一員となり、彼もまた曾根崎を憎んでいます。

  • 関係者①…戸田丈 (演・早乙女太一)

顔中がピアスだらけのチンピラ、戸田丈を演じたのは主に舞台で活躍されている早乙女太一。自身の父が座長を務める『劇団朱雀』のほとんどの作品に出演しています。

  • 関係者②…橘大祐 (演・岩城滉一)

愛人が殺される様子をまざまざと見せつけられた男、橘大祐を演じたのは70年代からテレビドラマ等に出演しているベテラン俳優の岩城滉一。

第4の事件…1995年3月31日・練馬区病院長婦人殺害事件

事件の捜査担当だった牧村航が犯人を追い詰めた第4の事件。練馬で個人病院を営んでいた山縣明寛の妻が絞殺されました。牧村が顔に傷を負ったのもこの時です。

  • 関係者…山縣明寛 (演・岩松了)

妻が死ぬところを目の当たりにした院長、山縣明寛を演じたのは劇作家、演出家として有名な岩松了。出演作には『のだめカンタービレ(2006)』『天地人(2009)』などがあります。

第5の事件…1995年4月27日・大田区警察官殺害事件

第4の事件の際、牧村は犯人の肩に発砲し傷を負わせました。その時の恨みが引き金となった第5の事件。犯人は牧村が住んでいるアパートに、自動で絞殺し部屋を爆破させる罠を仕掛けました。

本来の狙いは牧村だったのですが、たまたま一緒に来ていた上司の滝が先に罠を踏み、巻き込まれて殉職してしまいます。しかもこの事件を最後に、牧村の妹・里香が行方不明になってしまいました。

  • 関係者①…滝幸宏 (演・平田満)

牧村に代わって死んでしまった先輩刑事、滝幸宏を演じたのは『蒲田行進曲(1982年)』で様々な賞を受賞した平田満。現在もドラマ・映画問わず多数の作品で活躍されています。

  • 関係者②…牧村里香 (演・石橋杏奈)

阪神淡路大震災で家をなくし、東京にいた兄・航の家に移住することになった少女、牧村里香を演じたのは『きみの友だち(2008年)』『ゆめのかよいじ(2013年)』等で主役を務めた石橋杏奈。

  • 関係者③…小野寺拓巳 (演・野村周平)

里香と神戸で同棲していた男。里香と共に航の元に来ますが、里香の失踪に絶望し投身自殺します。演じたのは野村周平で『ビリギャル(2015年)』や『ちはやふる(2016年)』等に出演しました。

2017年パートで事件に関わる2人の登場人物

曾根崎が暴露本を出版し、一躍有名になったことから事件に関わるようになった2人のキャラクターを紹介します。

牧村航の部下・春日部信司(演・流星涼)

熱血で行動力のある若手刑事。頭に血が上りやすく挑発する曾根崎に怒りを隠せません。演じたのはモデル活動も精力的な俳優・竜星涼。『獣電戦隊キョウリュウジャー(2013)』でレッド役にもなりました。

報道キャスター・仙堂俊雄(演・仲村トオル)

曾根崎の特集を積極的に組む人気報道番組『NEWS EYES』のキャスター、仙堂俊雄を演じたのはクールな印象の俳優・仲村トオル。80年代からドラマ・映画・舞台と場所を問わず活躍されています。

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』を観た人の感想を紹介

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』をご覧になった方の感想の一部を紹介します。

Aさん
Aさん

藤原竜也が犯人で事件が22年前って、何歳設定?と思いました。
10代で犯行してるって事ですよね。
見てて違和感がありましたが、最終的になる程と思いました。

雑な所や突っ込みどころは少しありましたが、見終わって良い映画だったと感じました。

(引用:https://eiga.com/movie/85298/review/)

Bさん
Bさん

とても面白かったです。
犯人が途中で分かっていたとしても、物語に引き込まれました。この映画が犯人が誰かというのに重きを置いているのではなく、動機や背景に重きを置いているからだと思います。

(引用:https://eiga.com/movie/85298/review/spoiler/)

Cさん
Cさん

サスペンス映画としては良作なんだけど、二十代にしか見えない若者がでてきて、時効を迎えた殺人犯です、と言われて、誰もそこを突っ込まないのはどうかと。刑事もあまり年月を感じさせないので、回想が分かりにくい。役者と演出が巧みなため、違和感が無くなっているが。惜しい映画だと思う。

 (引用:https://movie.jorudan.co.jp/cinema/32148/review/)

細かいところで雑さやツッコミどころが多々あるようですが、物語の筋は通っていて、最後には意外な展開を見せたりとサスペンス映画らしいシナリオが好評なようです。

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』をネットで視聴する方法

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』は2019年7月現在、以下のサイトで視聴することが可能なようです。

  • U-NEXT
  • hulu
  • dTV
  • TSUTAYA DISCAS
  • prime video
  • VideoMarket

サイトによって作品ラインナップや受けられるサービスが異なりますので、自分の希望に沿った配信サイトを利用してください。

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筆者がオススメする映画の注目ポイント

この映画で最も注目すべき点はなんといっても藤原竜也演じる曾根崎雅人の怪しげな雰囲気ですね。過去の事件を淡々と語る様子は否応にも引き込まれますし、自然に事件の関係者の立ち位置を把握できます。

過去にあった6つの事件の真相が現代になって明らかになるまでの経緯がとても丁寧に作られており、またサスペンス映画らしい意外な展開も随所に見られるのも好印象です。

回想シーンの映像の質が古めかしくなっていたり、画面比率が変更されているのにも細かいこだわりを感じました。

ただ、情報量が多い映画なのでぼーっと見ていると話についていけなくなる可能性は高いです。特に過去の事件の回想シーンは登場人物も多いので「誰がどの事件?」となってしまうかもしれません。

『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のまとめ

緻密な伏線と複雑に絡み合う人間関係、登場人物それぞれの行動経緯や感情表現に全て納得できる理由がある、丁寧な作品『22年目の告白 -私が殺人犯です-』。

やはり藤原竜也が主役の映画にハズレはありませんね。彼のファンなら絶対に観て欲しいですし、そうでなくても意外な展開に驚かされること必至なのでサスペンスに興味がある人もぜひご覧ください。

ということで、今回は『22年目の告白 -私が殺人犯です-』について紹介させていただきました。この記事を読んで本作品に興味を持っていただけたら嬉しいです。

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naotosato
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