「ラヴレース」という映画をご存知でしょうか?70年代のアメリカで伝説となったポルノ女優・リンダ・ラヴレースの生涯を描いたドキュメンタリー映画です。
なぜポルノ女優のドキュメンタリーが製作されたのでしょうか?それは、彼女がスターとして活躍する裏で、ある悲惨な暴力を受けていたからに他なりません。
この記事では、そんなリンダ・ラヴレースの生涯を描いた映画「ラヴレース」の見どころを紹介していきます。
この記事を最後まで読んでくださった方が、映画「ラヴレース」も視聴していただけたら幸いです。
(トップ画像出典:https://images.app.goo.gl/RLBagELVeBcTMuwa6)
「ラヴレース」の作品情報
- 公開日:2014年3月1日
- 主演:アマンダ・セイフライド
- 監督:ロブ・エプスタイン、ジェフリー・フリードマン
「ラヴレース」は1970年代にポルノスターであったリンダ・ラヴレースのドキュメンタリー映画です。
主演を務めたアマンダ・セイフライドは「マンマ・ミーア!」や「レ・ミゼラブル」などで知られる大物女優です。そんな彼女がポルノ女優を演じるということで話題になりました。
なぜわざわざ現代に、70年代に活躍したポルノ女優のドキュメンタリーが撮影されたのでしょうか?
映画「ラヴレース」の残したメッセージとは?
「ラヴレース」が描いたのは、70年代に伝説となったポルノスター、リンダ・ラヴレースの人生です。
彼女が出演したポルノ映画「ディープスロート」は興行収入6億ドル(諸説あり)とも言われ、ポルノ映画としては異例の大ヒットを記録しました。
「ディープスロート」をきっかけに一躍スターとなったリンダですが、その裏では悲惨な扱いを受けていました。
「ディープスロート」の裏に潜む陰
映画の撮影が進むと、リンダは夫のチャック・トレイナーにDV(家庭内暴力)を受けるようになります。映画の製作に携わっていたチャックは、リンダを思い通りに動かすために暴力で従わせていたのでした。
チャックは、映画の出演以外にも売春やアダルトグッズの販売も行わせ、リンダが命令に従わなければ暴力をふるっていました。
その当時の様子は、1980年に発行されたリンダ自身の自叙伝でも明らかにされています。
映画「ラヴレース」はそんなリンダの人生を現代によみがえらせました。現代にも残る、家庭内暴力から生じる問題に目を向けてほしいという意図があると考えられます。
「ラヴレース」のあらすじ
主人公のリンダはキリスト教・カトリックを信仰する、厳格な家庭のもとで厳しくしつけられていました。成人していても夜遊びは禁じられ、門限を少しでも過ぎると母親に厳しく叱られるような家庭です。
そんな彼女の生活は、1人の男と出会うことで一変します。彼の名をチャック・トレイナー。厳しくしつけられたリンダにとってチャックは刺激的な男性で、2人は交際を始めました。
ある日、お金が欲しいという理由で、チャックはリンダをポルノ映画に出演させようと売り込みます。チャックとの関係を続ける中でセックスに対して抵抗感が少なくなったリンダは、当初は案外乗り気でした。
しかし、撮影が進むにつれてチャックによる暴力や脅しが過激化していきます。リンダはどんな苦しみを抱えながらポルノスターとしての生活を歩んでいったのでしょうか・・・?
「ラヴレース」のキャスト
続いて「ラヴレース」に登場する主要な人物を演じたキャストの方々を紹介いたします。
アマンダ・セイフライド(リンダ・ラヴレース)
主人公のリンダ・ラヴレースを演じるのは「マンマ・ミーア!」や「レ・ミゼラブル」で知られるアマンダ・セイフライドです。
正直ぼくはこの映画を視聴する前、こんなにきれいなハリウッド女優が堂々とベッドシーンを演じて大丈夫だろうか?と思っていました。
しかし、映画「ラヴレース」は、いたって真面目にポルノ女優の苦悩を描いた作品です。どんな役にも全力で取り組む役者魂を感じますね。
ピーター・サースガード(チャック・トレイナー)
リンダの夫・チャック・トレイナーを演じるのはピーター・サースガード。「ニュースの天才」、「マグニフィセント・セブン」などで知られる俳優です。
彼の出演する作品で個人的なおすすめは、ホラー映画の「エスター」です。
DV(家庭内暴力)をふるう夫を演じるにあたって、狂気を秘めた人物の演技が非常に巧みです。
一見するとフランクな人物ですが、家の中ではリンダに対して首を絞めながら性行為をする、壁にたたきつける、冷水を浴びさせるなど相当な暴力をふるっています。
フランクな一面と、暴力的な一面、そのギャップを表した演技が注目ポイントです。
「ラヴレース」の見どころ①特殊な物語構成
この映画の大きな見どころは、時系列の構成にあります。同じ時期の出来事を、2つの視点から描くという特殊な構成が取られました。
つまり、映画の前半部分はリンダ・ラヴレースを大衆から見た視点で描かれます。平凡な女性が、1つの映画をきっかけに華やかな映画スターになるまでのシンデレラストーリーのような印象を受けます。
しかし後半は、リンダがポルノスターになるまでの出来事がチャックの視点で描かれるのです。華やかな物語と思いきや、大衆から見えないところでは、チャックの欲にまみれた暴力が頻繁に起きていたと判明します。
映画の前半部分と後半部分を観ることで、大衆から見たリンダへのあこがれと、リンダ本人にしかわからなかった苦しみの両方を体感することができるでしょう。
「ラヴレース」の見どころ②アマンダの演技
アマンダ・セイフライドと言えば、「マンマ・ミーア!」や「レ・ミゼラブル」などで知られ、ミュージカルを演じるイメージが強いです。
ところが今回紹介している「ラヴレース」ではポルノ女優役ということで非常に驚きました。メインで描かれているわけではありませんが、ベッドシーンも何回か登場します。
リンダ・ラヴレースを演じるにあたって彼女はこんなコメントを残しています。名女優としての立場に甘んじることなく、いつまでも挑戦を続けようという意思が見られますね。
―ヌードシーンも含め、この役を演じることはとても勇気がいると思いますが、どこに惹かれたのでしょうか?
アマンダ・サイフリッド:私はチャレンジングな役が好きなの。特に実在の人物を演じる場合は大きな挑戦だし、責任を感じるから怖くもある。彼女は驚くべき人生を生きた。反ポルノ活動家として、ポルノに反対するために取材も多く受けていましたから。それらが役作りの手掛かりにもなり、ある意味でとても心強かった。もしかすると、存命の方でない役を演じる方が、反応を得られない分、気が楽かもしれません。
「ラヴレース」の見どころ③リンダの家庭環境
リンダは厳格なキリスト教・カトリックの家庭に生まれ育ちました。カトリックと言えば、原則、離婚を認めない宗派です。
リンダは夫・チャックの仕打ちに耐えられなくなったとき、一度実家に訪れ、家に戻してくれるように頼みます。しかし、厳格なカトリック教徒であるリンダの母は、リンダが家に戻ることを許しませんでした。
カトリックにおいて結婚とは、「神様が2人を結び付けてくださったもの」と考えるので離婚は認められていません。このような宗教的な観点からも、リンダの苦しみを垣間見ることができます。
「ラヴレース」の主題が反ポルノであることは間違いありません。しかしそれに加えて、信仰と社会制度の関係にも目を向けさせてくれる作品だと思います。
「ラヴレース」への評価
「ラヴレース」への、各映画レビューサイトからの評価は以下のようになっています。
- Yahoo!映画―3.12(全280件)
- 映画.com―3.0(全33件)
- Filmarks―3.1
アマンダ・セイフライドの体当たりな演技と、リンダ・ラヴレースの実話に対する衝撃に対して多くのコメントが寄せられています。
実話を基にしてるあたりゾッとするし辛くなる。
明るいキャラクターを演じるイメージが多かったから体当たりな演技で女優魂を見せつけられた気がした。旦那がクソすぎてイライラする。
(出典:https://filmarks.com/movies/56450)
ここまで名を馳せた女優さんのプロ意識の高さを痛感する映画。
ハリウッド女優はやっぱり強く、美しい。
(出典:https://filmarks.com/movies/56450)
ラブレース役のアマンダがものすごく可愛いし、アマンダの親が毒親そのもので、
ラブレースが過酷な現実をはねのける感じが
心にささってすごくよかったです。
(出典:https://movies.yahoo.co.jp/movie/%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B9/347500/review/%E3%81%99%E3%81%94%E3%81%8F%E3%80%81%E3%82%88%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F/149/?c=11&sort=lrf)
「ラヴレース」に関するSNSからの感想
「ラヴレース」を観た一般視聴者はどのような感想を抱いているのでしょうか?SNSから感想をいくつか紹介いたします。
『ラヴレース』二層に分けて描かれた時制が、ラヴレースの光と影をコインの両面のように表して映画に深みを持たせている。70年代の空気やファッションが面白い。アマンダ・セイフライドは思い切った役をやったねー。
— kaseyan (@s_kase) April 13, 2014
https://twitter.com/hmjink/status/1122769104706760704
ラヴレース
70年代、アメリカを席巻させた伝説のポルノ女優リンダ・ラヴレースの波乱万丈な人生を追う伝記映画。
自分の妻をポルノ女優として売り出そうとするクレイジーピーター・サースガード。
満身創痍で臨むアマンダ・セイフライドの体当たり演技が凄い! pic.twitter.com/9isZs2bhTH— ハランベック (@ksZpsezG9HWCLBS) February 14, 2019
『ラヴレース』。実話に基づく映画。アマンダ演じる伝説のポルノ女優、POPなポスターにも惹かれ、鑑賞。リンダがポルノに出た真相、そして辿った人生に驚愕、涙、拍手。アマンダがとても魅力的。まったく違う角度からリフレインする構成が巧み。女性にこそオススメ。
— Hilary P.S (@Hilary22098) March 28, 2014
映画としての魅力は、物語の構成にあるようです。見どころ①で紹介したように、同じ時期に発生した出来事を2つの視点から描く構成が巧みです。
また、アマンダ・セイフライドに関する感想も多く寄せられています。彼女の出演する作品を観たことがある方は、彼女の普段とは違った一面も見てみてはどうでしょうか?
まとめ
以上、伝説のポルノ女優・リンダ・ラヴレースの生涯を描いた映画「ラヴレース」について紹介してきました。
一見華やかなスターに見えたリンダが陰で受けていた苦しみを描きました。結婚後、お金に目がくらみ暴走していったリンダの夫・チャックの暴力と、リンダの受けた被害が実話を通して語られます。
テーマは少し重いものですが、説教じみた作品ではありません。見どころ①・②で紹介したように、物語の構成、アマンダ・セイフライドの演技によって、映画として見ごたえのある作品となっています。
今回の記事を読んで「ラヴレース」が気になった方は、ぜひ視聴してみてはいかがでしょうか?
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