「ミステリ」、「探偵もの」と聞くと、こんな印象を抱くことはないでしょうか?
- 観るのに体力が要りそう・・・
- 作中の謎を覚えていられない・・・
そんなときにおすすめな作品が、映画「探偵はBARにいる」です。ミステリに関しては全くと言っていいほど無知なぼくが、この映画をきっかけに「ちょっと推理小説読んでみようかな?」と思えたほどの作品です。
主演を務めた大泉洋の影響もあり、ちょっとコミカルに物語が進んでいくのが特徴です。
そんな「探偵はBARにいる」のあらすじと見どころを2つ紹介していきます。今回の記事を読んで映画「探偵はBARにいる」も視聴していただけたら嬉しいです。
(トップ画像出典:https://images.app.goo.gl/nEAdANGug9XCj9Je9)
「探偵はBARにいる」とは?
- 公開日:2011年9月10日
- ジャンル:ミステリ、探偵映画
- 上映時間:125分
- 主演:大泉洋
- 監督:橋本一
「探偵はBARにいる」は、大泉洋が主演を務めた探偵映画です。東直己の原作小説「ススキノ探偵シリーズ」を映画化しました。
公開から2日間で興行収入は1億7000万円を超え、日本アカデミー賞には7部門もノミネートされています。一体どんなところがそれほど魅力なのでしょうか?
「探偵はBARにいる」のあらすじ
主人公は探偵の「俺」。北海道・すすきののバー「ケラー・オオハタ」にかかってくる電話からしか依頼を受けない一風変わった人物です。
ある日「俺」は近藤京子を名乗る人物から依頼を受けました。京子からはある弁護士・南の身辺調査を頼まれます。
調査に乗り出した「俺」でしたが、その帰り道、なんと突然ヤクザに生き埋めにされてしまいます。何とか生き延びた「俺」でしたが、明らかにヤバイ事件だと確信し、依頼人・京子のことを調べ出しました。
調べているうちに、実は近藤京子は放火事件により2年前にすでに死亡していたことが判明。さらにその放火事件には「俺」を襲ったヤクザもかかわっていて・・・?
「探偵はBARにいる」の登場人物
死亡したはずの人物からの依頼により始まる物語「探偵はBARにいる」に登場する人物と、役者の方々を紹介していきます。
「俺」(大泉洋)
バー「ケラー・オオハタ」に通う個人探偵。危険な目に遭いながらも電話越しの京子が「美人そうだから」というだけの理由で依頼をこなしていきます。
探偵でありながら飲んだくれだったり、女性に弱かったりするキャラクターが魅力的です。大泉洋の演技がばっちりハマっています。
大泉洋という方は、庶民的なヒーローを演じる役柄がよく似合いますね。
高田(松田龍平)
「俺」の助手で空手師範代、北海道大学農学部で助手を務めているというこれまた一風変わった人物。
普段はのんびりしていますが、危険に巻き込まれると空手の技術を生かして敵をなぎ倒していきます。
加藤(高嶋政伸)
「俺」を生き埋めにした非情なヤクザ。近藤京子が無くなった放火事件と関わりを持っているようですが・・・?
沙織(小雪)
高級クラブ「コンチェルト」の支配人。「俺」は彼女こそが近藤京子なのではないかと思い、(加えて美人であるため)近づいていきます。
霧島敏夫(西田敏行)
札幌の経済界で勢力を広めていた霧島グループの長で、沙織の元夫。襲われていた女性を助けようとしたところを大人数で返り討ちに遭い、殺されてしまう。
「探偵はBARにいる」の見どころ①正体不明の依頼人
「探偵はBARにいる」の物語は、近藤京子から依頼を受けたところから動き出します。しかし、物語の割と序盤で判明しますが、なんと京子は2年前にすでに死亡していたのです。
「俺」が京子を名乗る人物の正体と、その目的を探っていく過程がこの映画の主軸となります。
正体はラストシーンで明らかになりますが、その伏線は序盤からいくつも張り巡らされています。
それまで無関係だと思われていたいくつもの事件が徐々につながっていくときの快感は、ミステリならではの楽しみでしょう。
「探偵はBARにいる」の見どころ②大泉洋のキャラクター
「探偵はBARにいる」という映画は、探偵ものならではの常に謎に満ちた展開を維持しながら、キャラクター同士のやり取りは非常にコミカルになされます。
まるでコントのような展開がこの作品の大きな魅力であり、他の探偵ものと差別化を図れている点でしょう。
ぼくのお気に入りのシーンは今すぐヤクザから逃げないといけないのに、車のエンジンが中々かからず「いい子だから走ってね」と車のご機嫌を取って走らせようとするところです笑
この魅力をより大きなものにしている功績は、大泉洋の演技にあるでしょう。彼の演技には何となくくだけた印象と、安心感を抱きます。
大泉洋をちらっとでも知っている方なら間違いなく楽しめる作品です!
ベース好き必聴!最高の劇中音楽
「探偵はBARにいる」の音楽は池頼広という方が担当しています。彼はドラマ「相棒」シリーズをはじめ、数々のドラマやアニメの音楽を担当していることで有名です。
自身もベーシストということで、「探偵はBARにいる」のメインテーマもベースが特徴的な楽曲です。
このファンクな感じがたまりません。
- 「探偵はBARにいる」メインテーマ
「探偵はBARにいる」には、メインテーマ以外にも何度も彼の楽曲が登場します。物語とマッチした音楽も、映画の大きな魅力ですよね。
「探偵はBARにいる」への評価
映画「探偵はBARにいる」はどのような評価がなされているのでしょうか?冒頭で日本アカデミー賞を7部門も紹介したと言いましたが、それらの7部門を紹介いたします。
- 優秀作品賞
- 優秀脚本賞 – 古沢良太/須藤泰司
- 優秀主演男優賞 – 大泉洋
- 優秀助演男優賞 – 松田龍平
- 優秀音楽賞 – 池頼広
- 優秀録音賞 – 田村智昭/室薗剛
- 優秀編集賞 – 只野信也
また、2011年当時の日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞を、霧島敏夫役の西田敏行が受賞しました。
石原裕次郎賞(いしはらゆうじろうしょう)・石原裕次郎新人賞(いしはらゆうじろうしんじんしょう)は、1987年に亡くなった日本を代表する映画スター石原裕次郎の遺志を引き継ぎ、日刊スポーツ映画大賞に併設された賞である。石原プロモーションが運営に全面協力している。その年に最もファンの支持を得たスケールの大きな作品に贈られるのが石原裕次郎賞であり、裕次郎を彷彿とさせる将来性豊かな新人に贈られるのが石原裕次郎新人賞である。賞金はそれぞれ300万円、100万円となっている。
(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E5%88%8A%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84%E6%98%A0%E7%94%BB%E5%A4%A7%E8%B3%9E%E3%83%BB%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E8%A3%95%E6%AC%A1%E9%83%8E%E8%B3%9E#%E7%9B%A3%E7%9D%A3%E8%B3%9E%E3%83%BB%E4%BD%9C%E5%93%81%E8%B3%9E%E3%83%BB%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BD%9C%E5%93%81%E8%B3%9E)
過去には宮崎駿や北野武、近年では「君の名は。」の新海誠や「カメラを止めるな!」の監督を務めた上田慎一郎も受賞した、権威ある賞です。
「探偵はBARにいる」への感想
映画「探偵はBARにいる」にはどのような感想が寄せられているのでしょうか?各映画レビューサイトを覗いてみました。
- Filmarks―3.4
- Yahoo!映画―3.97
- 映画.com-3.4
前に観たと思ってたけど、内容忘れてたから、楽しめた!
WOWOWにて、一気観!!
小雪は、やっぱり綺麗!
吉高由里子、写真だけ⁉️
だよね?
贅沢な使い方。大泉洋は、やっぱカッコよくなっちゃうんだよね(^^)
松田龍平は、こんなキャラが好き。
やっぱり、いい作品。
(出典:https://filmarks.com/movies/1706)
わぁい!一気見するぞ。
これまで何度かチラ見はしてたのだけど、ようやくちゃんと観ます。大泉洋さんと札幌すすきのに、松田龍平くんってファンにはたまらないんだろうなってやつですよね。その脚本を古沢良太さんが書いてるってもう。
そしてちゃんと大泉洋さんの3枚目感とうさんくささのその隣でクールな松田龍平さんという絵に、ど真ん中すぎてニヤニヤしちゃうね。大泉洋さんも松田龍平くん、これまたうんとかっこいいのだ。
並ぶボトルの間に黒電話。ケラーオオハタにその探偵はいた。気づけば雪山に埋められていて凍え死ぬところだった。いつも助けに来るのは助手の高田。この原因は、依頼主のコンドウキョウコだった。
車のエンジンがかからない時の掛け合いとか好きすぎる。
コンドウキョウコの依頼と謎を探るうちに、過去の放火事件や霧島の死につながってゆく。コンドウキョウコは誰なのかわからないまま、探偵と高田は依頼をすすめていく。
その先にいたのは沙織という名の美しい未亡人だった。小雪さん綺麗だなぁ。沙織の狙いは何なのか、悪女にも見えたり一途な未亡人にも見えたり様々な顔を出す。最後は悲しい結末だけれど、ちゃんと終わる爽快感もあって、脚本がうまい。
札幌に行きたくなる。最後の最後までしっかり楽しませてくれるから、早く次のシリーズが観たくなります。
(出典:https://filmarks.com/movies/1706)
主人公の雰囲気、(アンチヒーロー、女と絡むところ酒、タバコを愛するところなど)音楽、世界観がルパン三世みたいで、面白かったです。実写ルパンよりルパンみたいな映画でした。
大泉さんに実写ルパンやってほしい。銭形は松重さんに!
きっと似合います!すべてのキャラクターが個性的!凄くよかった。
喫茶店の女の子と大泉さんのシーンも楽しかった!まるで銀魂の銀さんとさっちゃんみたいでした!
(出典:https://movies.yahoo.co.jp/movie/339915/review/3489/?c=5&sort=lrf)
主人公「俺」のキャラクターが魅力的だという感想が多く寄せられていますね。
ミステリではどうしても謎そのものがメインに置かれがちですが、「探偵はBARにいる」では謎だけではなく主人公のキャラクターに注目した演出が多くなされます。
この点が「探偵はBARにいる」の大きな魅力であり、ミステリ初心者にもおすすめできる点だと感じています。
原作小説の「ススキノ探偵シリーズ」
映画「探偵はBARにいる」には原作として東直己の小説「ススキノ探偵シリーズ」が存在します。
実は映画「探偵はBARにいる」で描かれているのは第2巻の「バーにかかってきた電話」です。
ちなみにタイトルの「探偵はBARにいる」は第1巻の「探偵はバーにいる」から取ったそうです。
面白い。一気に読ませる。軽妙なタッチと溢れんばかりのユーモアは絶妙。映画の原作。大泉洋と松田龍平の映画もいかったけど、原作の沙織の手紙の方が泣かせるね。
(出典:https://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%81%AB%E3%81%8B%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8D%E3%81%9F%E9%9B%BB%E8%A9%B1-%E3%82%B9%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%8E%E6%8E%A2%E5%81%B5%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA-%E6%9D%B1-%E7%9B%B4%E5%B7%B1-ebook/dp/B009DELWH4/ref=pd_cp_351_2/356-1677100-8198418?_encoding=UTF8&pd_rd_i=B009DELWH4&pd_rd_r=225e5e0a-8548-11e9-b1e3-9f5627566277&pd_rd_w=zxp38&pd_rd_wg=LgYYT&pf_rd_p=960f7b64-96bc-43a7-8a7a-4c4bb301da91&pf_rd_r=9DQ2505947AWED98YH5G&psc=1&refRID=9DQ2505947AWED98YH5G)
ぼくは原作はまだ読んでいませんが、映画と変わらずおもしろそうですね!
最新作は2011年に発売された「猫は忘れない」。映画を観て原作も気になった方はご覧になってみてはいかがでしょうか?
まとめ
大泉洋が酒好きの探偵を演じる映画「探偵はBARにいる」について解説してきました。
謎の多い物語でありながら、「俺」の酒好き、女好きなキャラクターが見せるコミカルな展開が魅力です。
普段はだらしないけど、なんだかんだ依頼人のことを最優先してしまうお人好しな「俺」がかっこよくて、ぼくも大好きな作品です。
最後に「探偵はBARにいる」を視聴できる主なVOD(ビデオオンデマンドサービス)をまとめておきます。今回の記事を読んで「探偵はBARにいる」を視聴していただけたら嬉しいです。
- NETFLIX
- U-NEXT
- FOD(フジテレビオンデマンド)
- hulu
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