1998年に製作された映画、『アメリカン・ヒストリーX』は白人至上主義に傾倒する白人の兄弟を描いて、アメリカの人種問題・貧富の差を浮き彫りにした作品です。
同年には、アカデミー主演男優賞をはじめ13の賞にノミネートされたほどの人気作品です。
この記事では、『アメリカン・ヒストリーX』をまだ見ていない人に向けて、本作のあらすじや出演キャスト・感想などを紹介していきます。ぜひ読んでみてください。
(トップ画像出典:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/t-2769753/)
『アメリカン・ヒストリーX』の作品情報
ここではまず最初に、『アメリカン・ヒストリーX』の作品情報について紹介していきます。
- 製作国:アメリカ合衆国
- 監督:トニー・ケイ
- 脚本:デヴィッド・マッケンナ
- 音楽:アン・ダッドリー
- 編集:アラン・ハイム、ジュリー・グリーンバーグ
『アメリカン・ヒストリーX』は白人至上主義に傾倒する白人の兄弟を描いて、アメリカの人種問題・貧富の差を浮き彫りにした作品です。
この作品を見ることで、あなたが人種差別について考えるきっかけになるでしょう。
『アメリカン・ヒストリーX』のあらすじ
白人至上主義に傾倒するダニーの元に、兄デレクが三年ぶりに帰ってくる。デレクは三年前に黒人の車泥棒を殺した罪で服役していたのだ。
服役前は白人至上主義だったデレクだったが、三年ぶりに会うデレクは、以前とはまるで別人のように穏やかで公平な人間になっていた。
彼は刑務所の中で何を見て、何を感じたのでしょうか?現代アメリカにいまだ蔓延る差別意識を印象的に描いた作品です。衝撃のラストにもぜひ注目してください。
『アメリカン・ヒストリーX』の主要キャスト紹介!!
ここからは、作中に登場する主要キャストを紹介していきます!!
エドワード・ノートン/役:デレク・ヴィンヤード
エドワード・ノートンは、アメリカ合衆国出身の俳優・映画監督です。イェール大学卒で天文学・歴史・日本語を学んで、卒業後に俳優を志しました。
『アメリカン・ヒストリーX』だけでなく、以下のような作品にも出演しています。
- インクレディブル・ハルク
- 素晴らしきかな、人生
本作では刑務所での経験を通じて成長する、ダニーの兄であるデレクを演じています。
エドワード・ファーロング/役:ダニー・ヴィンヤード
エドワード・ウォルター・ファーロングは、アメリカ合衆国出身の俳優です。
ある日バスケットボールをしている最中に、キャスティングディレクターの目に留まり、1991年に『ターミネーター2』で映画デビューを果たしました。
本作では白人至上主義に傾倒する主人公である、ダニーを演じています。
ガイ・トリー/役:ラモント
ガイ・トリーは、アメリカ合衆国出身の俳優です。『アメリカン・ヒストリーX』だけでなく、以下のような作品にも出演しています。
- サウンド・オブ・サイレンス
- アニマルマン
本作では刑務所でデレクとともに過ごす、ラモントを演じています。
エイヴリー・ブルックス/役:ボブ・スウィーニー
エイヴリー・ブルックスは、アメリカ合衆国出身の俳優です。『スタートレック:ティープ・スペース・ナイン』(以下、DSN)では、ベンジャミン・シスコ役を演じています。
それだけではなく、DSNでは監督としても複数の作品を撮っています。
本作ではデレクの元教師であり、ダニーが通う学校の校長であるスウィーニーを演じています。
『アメリカン・ヒストリーX』の作中構成にも注目!!
そんな、『アメリカン・ヒストリーX』は作品の構成にも注目です。
この作品では、過去と現在を交互に進行するのですが過去をモノクロ・現在をカラーといったように表現しています。
そのため、「過去と現在を交互に描いているから、物語の流れがわからなくなってしまうのでは?」という心配もありません。
また、この演出は「デレクが過去は白人至上主義だったけれど、刑務所での経験を通じて、現在は人種差別をしなくなった」という変化を表しているのではないでしょうか。
『アメリカン・ヒストリーX』の監督は、アラン・スミシー?!
『アメリカン・ヒストリーX』の監督は、先述したようにトニー・ケイが務めています。しかし、本当は監督名を「アラン・スミシー」として公開されていたかもしれないのです。
なぜそのような事態になったのかというと、監督であるトニー・ケイが編集した作品を、公開間近に主演のエドワード・ノートンが再編集をして公開したためです。
そして、これに怒ったトニー・ケイが監督を降板して、監督名がアラン・スミシーになる可能性があったのです。
しかしこれは却下されて、最終的に監督名はトニー・ケイとして公開されました。
アラン・スミシー・・・監督が降板したり、問題があるときに実際の監督の名前に使われる名前のこと。
『アメリカン・ヒストリーX』の気になる感想・口コミを紹介!!
ここからは、『アメリカン・ヒストリーX』に関するSNSなどからの感想を紹介していきます。
何よりエドワードノートンの演技力が凄い。
まるで別人かのような表情は見惚れてしまった。白人至上主義を題材にしてるけど、家族愛、教育、兄弟愛など様々な視点から考えさせられる映画。
結末含めて、凄い映画、、
デレクの感情がどぉなるのか気になるが、
これもまた、考えるには良いと思う。重くて、悲しい、強烈な映画なのに
終始観入ってしまう、素晴らしい作品だと思う。「憎しみ」「怒り」誰しもが持つ感情をどう表現し、どうぶつけるのか、、
一度は観るべき映画だと思う。
本作品には、アメリカの抱える問題・人種差別など様々なことを考えさえられる描写がたくさん含まれています。またそれだけではなく、家族愛・兄弟愛を考えさせられる作品になっているようです。
主演である、エドワード・ノートンの演技力にも注目だったりと、老若男女問わずたくさんの人に見てもらいたい作品です。
『アメリカン・ヒストリーX』の気になる視聴方法は?
さて、ここまでは『アメリカン・ヒストリーX』のあらすじ・キャストなどを紹介してきました。あなたも、そろそろ『アメリカン・ヒストリーX』に興味が出てきたのではないでしょうか?
ここでは、そんな人のために『アメリカン・ヒストリーX』の視聴方法について紹介していきます。
『アメリカン・ヒストリーX』はDVDが、2000年9月22日に発売されています。また、以下のような動画配信サービスでも視聴することができます。
ちなみに、上記の動画配信サービスは31日間無料お試し期間があるのでおすすめです。「この記事を読んで、興味を持った」「DVDをわざわざ買って見るのは…」という人は、ぜひ一度見てみてください。
『アメリカン・ヒストリーX』のXの意味とは?
『アメリカン・ヒストリーX』という作品名に含まれる「X」とはどういった意味を持つのでしょうか?
Xという言葉を調べてみると、以下のような意味を持つことがわかりました。
- アメリカの成人向き映画
- 未知の物事や数
本作品は、暴力的な描写が多いことからも1つ目の意味である「アメリカの成人向きの映画」を表すためにXという文字を使用していると思います。
しかしそれだけではなく、人種差別は根深くまだ続いている(未知の物事)、人種差別をしている人は複数いる(未知の数)ということから、2つ目の「未知の物事や数」という意味も含まれているのではないでしょうか?
主演エドワード・ノートンのプロ意識、演技にも注目!!
ここでは、作中でデレクを演じているエドワード・ノートンに関する話をしたいと思います。
エドワード・ノートンは、『アメリカン・ヒストリーX』で役作りのためパンプアップし、約14キロの体重を増量したそうです。そして、翌年の『ファイトクラブ』では、体重を落とし、華奢な会社員を演じています。
このような、極端な役作りのことをハリウッドの大スターロバート・デニーロにちなんでデ・ニーロアプローチと呼んでいます。役のためにここまで体を作りこめるなんて、役者としての意識の高さを感じますね。
『アメリカン・ヒストリーX』を見た後に、『ファイトクラブ』を見て、エドワード・ノートンの役者魂を是非確認してください!!『アメリカン・ヒストリーX』での、過去と現在においての演技の違いにも注目です。
『アメリカン・ヒストリーX』まとめ
今回は、『アメリカン・ヒストリーX』のあらすじ・キャストなどを紹介しました。この作品を通して、人種差別について考えるきっかけになったのではないでしょうか?
「自分は、差別なんてしたことがない」といった人もいるでしょう。しかし、自分と少し考え方が違うからと、友達を仲間はずれにしたりといった経験はあるのではないでしょうか?
本作品は、そういった経験がある人にこそぜひ見てもらいたい作品です。
今回の記事を読んで、『アメリカン・ヒストリーX』に興味を持ったら、ぜひ一度見てみてください!!